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■慶大が製薬会社14社の協力で、「既存薬ライブラリー」を構築 [健康ダイジェスト]

 慶応大学が製薬会社14社の協力で、薬の図書館に相当する「既存薬ライブラリー」を始め、医薬品として開発され、安全性が確認済みの薬を研究者に無料で配布しています。
 既存薬ライブラリーの目的は、研究者が別の薬効を持つ「新薬」を安上がりに見付けること。宝の山を眠らせずに新薬が開発できれば、製薬会社にとっても大きなメリットにつながります。新薬をゼロから開発するには、化合物の探索から安全性の確認までハードルが多数あります。しかし、製薬会社が安全性を確認した既存薬の化合物から新たな薬効を調べれば、安全性確認など膨大なコストを大幅に省くことができます。
 新薬開発では、当初の想定とは違う薬効が偶然見付かる例は少なくありません。男性の勃起障害の治療薬バイアグア(有効成分はクエン酸シルデナフィル)は元々、狭心症の治療薬として開発され、男性用発毛剤リアップ(有効成分はミノキシジル)は高血圧の治療薬として開発されていました。
 既存薬ライブラリーには、ツムラや協和発酵キリン、ヤクルトなど14社が協力し、すでに1274種類の既存薬が提供されました。市販中の薬や特許が間もなく切れる薬、市販されていない薬などが含まれています。
 ライブラリー代表の佐谷秀行慶大医学部教授による予備実験では、降圧剤と抗アレルギー薬として開発されていた化合物が、子宮内膜症など月経困難症の治療薬に使えそうなことがわかり、特許申請されました。年内に患者を対象とする臨床研究を始める計画。
 また、既存薬ライブラリーは今後、協力企業をさらに増やして産学連携を推進し、質の高いライブラリーの構築と、新しい抗がん剤の開発を目指すとしています。

 2010年7月2日(金)

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