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■岡山大病院、ハイブリッド移植成功 世界初、脳死肺と生体肺を同時に [健康ダイジェスト]

 岡山大病院(岡山市北区)は4日、肺が硬くなり縮んで働かなくなる特発性間質性肺炎という難病を患う北海道在住の男性(59歳)への両肺移植で、左肺に脳死した人からの肺、右肺に生きている人からの肺を同時に移植する手術に成功したと発表しました。
 脳死肺と生体肺同時の「ハイブリッド移植」は、世界初といいます。
 執刀した大藤剛宏・臓器移植医療センター教授によると、脳死ドナーからの提供肺は医学的に状態が悪く、移植直後の呼吸機能が十分でないため、もう片方の肺に男性の息子(成人)の右肺下部の「下葉」という部分を移植して機能を補いました。
 日本では日本臓器移植ネットワークの年齢制限で、55歳以上60歳未満の患者は原則として、脳死ドナーからは片肺しか移植を受けることはできません。さらに、男性は体が大きく、生体肺の一部の移植では呼吸機能の安定性に欠けることから、脳死肺と生体肺を組み合わせる手術を選択しました。
 大藤教授は、「機能の優れた生体肺も使う今回の新たな方法によって従来、医学的な理由で移植を断念するような肺を移植することができ、命を助けることができた」と話しています。
 移植手術は午前8時39分から始まり、10時間後の午後6時38分に終了。男性はすでに人工呼吸器を外して、移植された肺で呼吸し、容体は安定しているといいます。3カ月ほどで退院の見込み。
 男性は肺胞壁に炎症を起こし、十分に呼吸ができなくなったため、3月27日に日本臓器移植ネットワークに登録しました。
 男性は、「もう駄目かと思っていたが、移植を受けられ、うれしい。ドナーやご家族、息子に感謝の気持ちでいっぱい」とコメントしました。
 日本臓器移植ネットワークによると、ドナーは神奈川県内の病院に低酸素脳症で入院していた成人男性。岡山大病院の脳死肺移植は64例目、生体と合わせて141例目。

 2015年4月7日(火)

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