SSブログ

■福井県と静岡県の化学工場で複数人が膀胱がんを発症 厚労省の調査で判明 [健康ダイジェスト]

 三星化学工業(東京都板橋区)の福井市にある工場で複数の従業員が膀胱(ぼうこう)がんを発症した問題に関連し、別の事業所で膀胱がんを発症した7人のうち5人が「MOCA(モカ)」と呼ばれる化学物質を取り扱っていたことが21日、厚生労働省の調べで判明しました。
 厚労省は当初、モカとは別の化学物質「オルト-トルイジン」を扱う全国の事業所を対象に調査していましたが、同日、日本化学工業協会など業界4団体に暴露防止対策の徹底や膀胱がんの検査の実施などを要請しました。
 別の事業所は、イハラケミカル工業(東京都渋谷区)の静岡県富士市にある工場(従業員約200人)で、1969年から2009年までモカを製造しており、担当者は「製造当初の詳しい暴露対策はわからないが、調査には協力している」と話しました。
 厚労省によると、7人は従業員1人と退職者6人の男性で、発症時は30歳~60歳代、1人はすでに死亡しました。少なくとも4人はオルト-トルイジンを扱っていませんでしたが、5人にモカの取り扱い歴が判明したといいます。ただ、発症した7人のうち2人は、どちらの化学物質も扱ったことがない可能性があるといいます。
 モカは、主に建築建材を作る際の硬化剤の原料として使われ、粉状になります。工場内の空気中濃度が高かったことを示す記録が残っており、厚労省の担当者は「従業員は吸引したと見なされる」としています。
 発がん性が指摘されており、労働安全衛生法に基づく省令では、排気装置の設置や暴露防止対策、従業員の健康診断が義務付けられている一方、膀胱がんの診断項目はないといいます。
 モカは全国約180の事業所で約2000人が扱っており、厚労省は、ほかにも膀胱がんを発症した従業員がいないか調査します。

 2016年9月22日(木)

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0