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■中国製新型コロナワクチン、インドネシアに120万回分到着 ブラジル・サンパウロ、1月に接種へ [健康ダイジェスト]

 中国の製薬会社が開発している新型コロナウイルスのワクチン120万回分が6日、インドネシアに到着しました。インドネシア政府は、安全性や効果が確認できれば緊急使用を許可し、医療従事者らに優先的に接種する計画です。
 インドネシアに到着したのは中国の製薬会社「科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)」が開発する新型コロナウイルスのワクチンで、インドネシア政府によりますと、中国の北京から首都ジャカルタ郊外の空港に到着しました。
 インドネシアの新型コロナウイルス感染症対策チームの代表を務めるアイルランガ・ハルタルト経済担当調整相は翌7日、第1便で届いたこのワクチンについて、食品・医薬品当局で審査された後、医療従事者や高リスク層に提供する計画だと説明しました。
 ジョコ・ウィドド大統領は6日夜、ワクチンの到着を歓迎。その一方で、「まず国民の健康と安全、ワクチンの有効性を保証するために、すべての手続きを適切に行わなければならないことを改めて強調しておく」と述べました。
 ジョコ大統領は、今回の120万回分に続いて、来月には180万回分がインドネシアに供給されることを明らかにしています。
 インドネシア政府は、シノバック・バイオテックのワクチン300万回分の代金として、約6370億ルピア(約47億円)を支払っています。加えて、中国バイオ企業の康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス)のワクチン10万回分も届く予定。
 世界第4位の人口およそ2億7000万人を抱えるインドネシアは、7日の時点で、感染者が累計で58万1550人、亡くなった人が1万7867人といずれも東南アジアで最も多く、ジョコ大統領は「ワクチンの入手で感染拡大を防ぐことができる」としています。
 中国で開発されているワクチンの一部は中国国内で医療従事者などを対象に緊急投与されていますが、シノバック・バイオテックを含むいずれのワクチンもまだ臨床試験は終了しておらず、正式には承認されていません。
 インドネシアでは、シノバック・バイオテックのワクチン開発の臨床試験が、今年8月からインドネシア国営の製薬会社の協力で続けられています。
 新型コロナウイルス流行への初期対応を巡り、諸外国からの批判にさらされている中国は、これを打ち消すため、自国製のワクチンを「世界的な公益」に生かしていくと明言しています。
 一方、ブラジル・サンパウロ州は7日、中国製の新型コロナウイルス向けワクチンの接種を2021年1月に始めると発表しました。臨床試験が終了していないため連邦政府は承認していないものの、感染拡大が止まらない中、新興国では中国製ワクチンを求める声が相次いでいます。
 ジョアン・ドリア州知事は記者会見で「1月25日に我々は命を守ることを始める」と述べ、中国の製薬会社「科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)」のワクチン接種を開始すると発表しました。州政府の発表したスケジュールでは、医療従事者や先住民、高齢者に段階的に接種。第1弾として900万人が対象となっています。
 ブラジル国家衛生監督庁はまだ中国製のワクチンを承認しておらず、スケジュール通りに進むかは不透明。ドリア州知事は「政府が我々の側にくるなら歓迎する」と述べるものの、政治的に対立するジャイール・ボルソナロ大統領はこれまで中国製ワクチンに否定的な見解を示していました。
 アメリカのファイザーやイギリスのアストラゼネカなどのワクチンをいちはやく確保した先進国に比べ、新興国では人口に対して十分なワクチンが準備できておらず、中国やロシアはこうした国や地域にワクチン外交を仕掛けています。

 2020年12月8日(火)

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