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■南アフリカでJ&J製コロナワクチン接種開始 変異ウイルスに対応へ [健康ダイジェスト]

 変異した新型コロナウイルスの感染が広がる南アフリカで17日、アメリカの製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製のワクチン使用による接種計画が始まりました。同国で広がる感染力が強い変異ウイルスの感染阻止を目指します。治験以外でのJ&J製ワクチン使用は、世界初。
 南アフリカでは、昨年12月、イギリスとは別の変異ウイルスが確認され、第2波のピークが過ぎた今も、感染が広がっており、感染者はこれまでにアフリカ大陸で最も多い149万人を超えています。
 こうした中で、17日、南部の主要都市ケープタウンの病院では、J&J製ワクチンの接種が始まり、医療関係者のほか、シリル・ラマポーザ大統領も接種を受けました。
 南アフリカ政府は、接種は研究の枠組みを使って開始したものとしており、当初は最大50万人の医療関係者を対象にJ&J製ワクチンを接種し、ワクチンの効果を見極めます。その後、集団免疫獲得に向け、人口の約3分の2に相当する4000万人の接種を実現する計画です。
 しかし、今回輸入されたJ&J製ワクチンは8万回分で、目標の量の確保には時間がかかる見通しです。世界では、先進国などに比べて途上国でワクチンの確保や接種時期が遅れる「ワクチン格差」が課題となっています。
 イギリスの製薬大手アストラゼネカなどが開発したワクチンを巡っては、世界保健機関(WHO)が緊急使用のリストに加えたと発表していますが、南アフリカ政府は、初期段階の臨床試験の結果、南アフリカで確認された変異ウイルスに対しては軽度から中程度の症状を防ぐ効果が低い可能性があるとして、接種の開始を見合わせています。

 2021年2月18日(木) 

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