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■赤ちゃんポスト、開設15年で記者会見 159人中、31人は身元わからず [健康ダイジェスト]

 親が育てられない乳幼児を匿名で預かる「こうのとりのゆりかご(赤ちゃんポスト)」の開設から10日で15年となるのを前に、慈恵病院(熊本市西区)の蓮田健院長らが9日、記者会見を開きました。ゆりかごを巡っては子供の出自を知る権利が損なわれるとの批判もありますが、蓮田院長は「出自より命だ。日本では年間20件前後の赤ちゃんの遺棄や殺人事件が起きており、こうした事態を1件でも防ぎたい」と強調しました。
 病院は、新生児相談室長のみに身元を明かし、事実上匿名で出産する独自の「内密出産」にも取り組んでおり、今年に入り、内密出産を希望する女性が数人いることも明らかにしました。
 ゆりかごは2007年5月、全国唯一の施設として開設。2020年度までに159人が預けられ、少なくとも31人は身元がわかっていません。
 蓮田院長は、「ゆりかごへの預け入れや、内密出産を望む女性が、相談を経て匿名を貫くのはまれ」とした上で、「最後まで匿名の女性は、親から虐待を受けていたり、軽度の発達、知的障害を抱えたりし、相談することが苦手なケースが多い」と指摘。「電話やメールでつながり続けることが難しい中、出自を知る権利について諭すと、連絡が取れなくなる。自宅で産んで、遺棄や殺人につながる恐れがある」と述べました。
 会見には蓮田真琴新生児相談室長も同席。ゆりかごの運用状況を検証する熊本市の専門部会などが、「一部に安易な預け入れがある」などと指摘している点について、「匿名でも、母親は子供の命や幸せを真剣に考えている。安易との指摘は子供が傷付く」と訴えました。
 熊本市の大西一史市長は、「慈恵病院とより緊密に連携し、子供の命を守り、課題を抱える人を孤立させないよう取り組む」とのコメントを発表しました。

 2022年5月9日(月)




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