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■西ナイル熱のヨロッパでの流行は温暖化の影響 ベルギーの大学が分析 [健康ダイジェスト]

 ベルギーのブリュッセル自由大学などの研究チームは、蚊が媒介するウエストナイル熱(西ナイル熱)のウイルスの流行がヨーロッパで広がったのは気候変動による温暖化の影響が大きいとの分析を発表しました。将来のウイルス流行リスクを予測できれば、感染症対策にも活用できます。
 ウエストナイルウイルスは自然界では野鳥と蚊の間を行き来しており、野鳥の体内で増殖します。人もウイルスを持つ蚊に刺されると感染します。発症するのは感染者の2割程度で大半は回復するものの、高齢者はまれに重症化して死亡する場合があります。
 ヨーロッパやアメリカでは1980〜1990年代以降に、新興感染症として流行が広がりました。気候変動が流行拡大の要因の1つとみられていたものの、因果関係はよくわかっていませんでした。
 研究チームはヨーロッパの各地域の環境条件からウエストナイルウイルスの流行リスクを予測するモデルをつくり、気候変動がなかった場合のシミュレーション結果と比べました。東ヨーロッパや南ヨーロッパでは気候変動によって流行リスクが大きく上昇しており、ルーマニアやイタリア、ギリシャといった実際の流行地域と一致しました。
 ブリュッセル自由大学のサイモン・デリクール研究員は、「気候変動は公衆衛生にとっても重要な課題だ。将来のさまざまな気候変動シナリオについて、感染症の地域変化を調べる必要がある」と話しています。
 研究成果は、科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されました。
 2024年2月25日(日)

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