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■妻6割「夫から介護されたくない」、夫7割「妻から介護されたい」 介護の日に合わせ全国調査 [健康ダイジェスト]

 有料老人ホームや高齢者住宅を全国で運営する「オリックス・リビング」(東京都港区)が、11月11日の「介護の日」に合わせ全国の中高年を対象に行った調査で、男性の7割は妻に介護されたいのに、女性の6割は夫に介護されたくないという男女間の介護に対する意識の違いが浮き彫りになりました。
 この介護に関する意識調査は、介護への理解を深めようと、オリックス・リビングが年に1回実施し、今年で10回目。40歳代以上の男女1238人が回答しました。
 配偶者の介護についての質問には、男性の67・9%が現状は難しい場合も含め、配偶者に介護されたい気持ちがあるとする一方で、女性の61・1%はやむを得ない場合を含め、配偶者に介護されたいとは思わないと回答。男性の82・9%が配偶者を介護したいとしましたが、女性は64・2%にとどまり、男女間で差が出ました。
 約半数の人は介護経験がない中、「家族の介護に不安を感じるか」と質問したところ、「不安を感じる」または「やや不安を感じる」と答えた人が84・3%に上りました。不安を感じる内容について、男性で最も多かったのが「費用負担」で62・7%。女性では「精神的な負担」とする回答が74・0%で最多でした。
 こうした男女差について、オリックス・リビングの広報担当者は「自身や配偶者の親を含めて、女性のほうが介護に直面することが多いぶん、介護の大変さを理解しており、家族に迷惑をかけたくないと考える人が多いのではないか」と分析しています。
 一方、介護のために退職する「介護離職」が社会問題になっている折、仕事と介護の両立が「できると思う」と答えたのはわずか8・6%で、「できないと思う」が約6割を占め、現実の厳しさをうかがわせました。介護休業制度を利用する際の障害として、収入減や休暇取得後の復帰のしづらさなどを挙げた人が目立ちました。
 また、外国人が介護業界で働くことへの意識を今回初めて質問したところ、「人材不足が解消されてよい」と半数以上が前向きにとらえていることがわかりました。

 2017年11月20日(月)




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■野菜摂取1日133グラム、350グラム以上の目標達成は5% カゴメが調査 [健康ダイジェスト]

 食品メーカーのカゴメ(名古屋市中区)が20~60歳代の男女から食卓画像を収集し、野菜の摂取量を推計したところ、1日平均の野菜摂取量はわずか133グラムで、国が掲げる目標の半分にも届きませんでした。特に20~34歳の若い世代や、会社員やパートなどで働いている人の食生活の乱れが顕著でした。
 国が掲げる「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」では、成人の1日の野菜摂取量目標は350グラム以上。しかし、厚生労働省が発表した「2015年国民健康・栄養調査」では平均293・6グラムとなっており、目標を下回っています。
 カゴメは今年3月、20~69歳の男女410人から、3食3日間分の食卓画像3690枚を収集。管理栄養士3人が画像を見て、目測で野菜摂取量を推計しました。
 その結果、1日の平均野菜摂取量は133グラム。国の目標通り350グラム以上を摂取している人は、わずか5%しかいませんでした。年代別では、20~34歳が99グラム、35~49歳が122グラム、50~69歳は164グラムで、若い世代ほど摂取量が少なくなりました。
 職業別では、会社員やパート、アルバイトなど働いている人ほど野菜不足が目立ち、逆に専業主婦や無職の人は野菜摂取量が多くなっています。
 傾向を調べるため、平均に近い140グラムより多く摂取している人と摂取していない人に分け、朝食、昼食、夕食の別でみたところ、140グラム未満の人の食事はいずれも、1食当たりの皿数が1皿未満。140グラム以上の人は、生と加熱の野菜が半々など、調理方法がバラエティーに富んでいることがわかりました。
 1日の野菜摂取量が40グラム程度だった20~34歳の単身女性の食事例は、朝食がパンと飲み物、昼食がスープとサンドイッチ、夕食がフライ定食で、夕食でしか野菜を食べていませんでした。
 一方、1日210グラム食べていた例では、単身女性と同様、朝食と昼食ではほとんど野菜を食べていませんでしたが、夕食では200グラムの野菜を摂取。1日340グラムを摂取していた例では、一汁三菜の朝食に、サラダ付きワンプレートランチ、コロッケ定食と、食事ごとに100グラムから120グラムの野菜を食べていました。
 料理写真を分析した管理栄養士で、料理研究家でもある関口絢子さんは、「忙しい世代ほど食事にかける時間が少なく、野菜の摂取が難しい」と指摘。「野菜は洗浄、カット、調理が必要で、慣れていないと時間がかかる。ソースや缶詰といった野菜の加工品を上手に取り入れ、外食時には色の濃い野菜を選ぶなどの工夫を。さらに、難消化性デキストリンなど、食物繊維の代わりになる加工食品で補給するのも一案」とコメントしています。
 関口さんが、野菜不足に陥りやすいタイプを以下の4つに分類しました。
【帳尻合わせタイプ】夕食くらいはバランスよく食べようと野菜料理を意識するものの、1日の総量では350グラムに満たずに不足します。
【気まぐれ摂取タイプ】数日間のうち、意識的に野菜が豊富に並ぶ食事もあるものの、習慣化されていないため、不足するパターン。レタス、キュウリ、トマトのように品目が偏っていて、栄養素的にも足りていないケースが多くなっています。
【慢性不足タイプ】野菜摂取に対する意識が低く、付け合わせのキャベツの千切りや少量の野菜で食べた気になっているタイプ。野菜の適正量を自覚していないために不足状態から抜け出すことができません。
【糖質過多&インスタント食品タイプ】健康的な食事に対する意識が低く、菓子パンやインスタント食品などが食事のメイン。調理せずに簡易的に空腹を満たそうとすることから、炭水化物が中心で、カロリー過多でも栄養不足に陥ります。

 2017年11月20日(月)




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■用語 ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群 [用語(う)]

[喫茶店]発作があると危険な頻脈性の不整脈
 ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群とは、脈拍が速くなる頻脈性の不整脈を生じる疾患の一つ。不整脈とは、一定間隔で行われている心臓の拍動のリズムに、何らかの原因によって乱れが生じる疾患です。
 1915年ころからその存在が知られ始め、1930年に多くの症例についての詳しい報告がなされ、世に知られるようになりました。この際の3人の研究者であるアメリカの循環器医ルイス・ウォルフ,イギリスの循環器医ジョン・パーキンソン、アメリカの内科医ポール・ダドリー・ホワイト各博士の頭文字から、WPW症候群(Wolff・Parkinson・White Syndrome)と名付けられました。心室早期興奮症候群、副伝導路症候群とも呼ばれます。
 血管系統の中心器官である心臓には、4つの部屋があります。上側の右心房と左心房が、血液を受け入れる部屋です。下側の右心室と左心室が、血液を送り出す部屋です。4つの部屋がリズミカルに収縮することで、筋肉でできている心臓は絶え間なく全身に血液を送り出すことができるのです。このリズムを作っているのが心臓の上部にある洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部分で、1分間に60~80回の電気刺激を発生させて、心臓を規則正しく収縮させています。この電気刺激が正常に働かなくことによって、拍動のリズムが乱れる不整脈が生じます。
 ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群の多くの原因としては、ケント(Kent)束と呼ばれるバイパス(副伝導路)が存在することによって、電気信号の旋回(空回り、リエントリー)が起こることが挙げられます。通常は洞結節から発した電気信号は心房を経由して心室へと伝達されますが、この疾患では信号が通常のルートのほかケント束を経由する2つのバイパスを伝わるため、発作が起きると拍動のリズムを乱してしまいます。発作時の脈拍が240回以上にも達する場合もあり、救急隊員が驚くことがあります。
 しかし、バイパスがあっても症状が出る人は一部で、多くは健康診断などで発見されるまで、自覚症状がないため気付かずにいます。多くは放置しても自然に治まりますが、長時間続く場合は投薬により抑えます。
 従来は危険性のそれほどない一種の先天性疾患として高血圧、高脂血症、肥満、喫煙等の生活習慣をコントロールすることで改善されることがあるとだけされてきましたが、1980年代からの研究により、心房細動から心室細動に移行したケースがあることが判明し、危険な不整脈であると位置付けられたため、突然、脈拍が速くなる頻脈性の不整脈発作がみられた場合は即座に循環器科、内科循環器科、内科などの医師に診察してもらう必要があります。
[喫茶店]ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群の検査と診断と治療
 循環器科、内科循環器科、内科などの医師による診断では、心電図検査で特異的な波形を示すウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群が見付かり、危険度の高いタイプかどうかもわかります。
 循環器科、内科循環器科、内科などの医師による治療では、動悸(どうき)がない場合、処置は必要ありません。脈拍数が150回以上で、突然始まって突然止まる動悸、あるいは全く不規則に脈が打つ動悸がある危険度の高い場合は、不整脈を抑える薬を飲み続けて発作を抑えます。
 カテーテル焼灼(しょうしゃく)法(カテーテルアブレーション)といって、鼠径(そけい)部などから管を挿入し、バイパス部分を焼いてしまう根治療法も行われています。 
 危険グループでなければ、経過をみていけばいいのですが、禁煙と肥満解消を心掛け、食事などによる高血圧や高脂血症の予防と改善が大切です。過激な運動、過労や睡眠不足、不摂生、強いストレスなどは不整脈発作の引き金になるので注意します。




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■用語 上室性期外収縮 [用語(し)]

[喫茶店]心房内と房室接合部付近に電気刺激が発生して、早期に心臓が収縮する不整脈
 上室性期外収縮とは、心臓内部の上半分である心房内および房室接合部付近に電気刺激が発生し、右心房付近にある洞結節(どうけっせつ)から発生する本来の電気刺激によるよりも早い時点で、心臓が収縮する不整脈。PSVC(premature supraventricular contraction)とも呼ばれます。
 通常は発生しない電気刺激が房室接合部より上位で発生した場合は、心房性期外収縮(APC:atrial premature contraction、PAC :premature atrial contraction)、心房と心臓内部の下半分である心室の境界部にあって、房室結節と房室束(ヒス束)からなる房室接合部付近で発生した場合は、房室接合部性期外収縮(PJC:premature junctional contraction)と区別されますが、両者の判別が容易でない場合は、上室性期外収縮と呼ばれます。
 上室性期外収縮は健康な人にも高頻度でみられる有り触れた不整脈で、年齢を重ねていくにつれてみられる頻度も一段と高くなっていきます。
 健康な人における発生誘因として、疲労、緊張、ストレス、運動、睡眠不足、喫煙、カフェイン、飲酒、栄養ドリンク、季節の変わり目などが挙げられます。心疾患や肺疾患のある人では発生頻度が高く、カフェインを含むコーヒーの摂取や、飲酒で引き起こされ、悪化することがあります。
 上室性期外収縮が起きても無症状であることがほとんどなのですが、軽い一過性の動悸(どうき)を自覚して、心臓がドキンとしたり、心臓が一時止まったように感じたりすることもあります。
 あるいは、脈が不規則になり、「トン、トン、トン」と規則正しく打っている脈の中に時々「トトン」と早く打つ脈が現れたり、急に心臓の1拍動が欠け、1秒飛んで2秒後に拍動するといったリズムの乱れを自覚することもあります。のどや胸に不快感を感じたり、きわめて短い胸痛を感じる人もいます。
 まれに上室性期外収縮が連続して起こった時は、耐えがたい動悸を感じたり、一時的に血圧が下がるために、めまいや失神といった症状が現れることもあります。この場合は、心房細動などの危険な不整脈へと移行することがあるので注意が必要です。
 心房細動では、1分間当たり400~600回も心房が不規則に動きます。心房内の血液の流れは悪くなり、意識の消失や心機能の低下、血栓を生じて脳梗塞(こうそく)を招くこともあります。
 健康診断などの検査で上室性期外収縮を指摘されたり、自分で脈をとった時に脈が飛ぶなどして上室性期外収縮だと感じたりした場合は、1日に起こる回数や頻度などを確認してみるといいでしょう。頻繁に起こるような場合は、医療機関で検査を受けて確認してみるといいでしょう。
[喫茶店]上室性期外収縮の検査と診断と治療
 内科、循環器科、循環器内科、心臓血管外科、心臓血管内科、不整脈科、不整脈内科などの医師による診断では、心電図検査が基本となります。
 一般的に通常の検査は限られた時間の中で情報を集めますが、詳しく検査する場合はホルター心電計を利用します。これは胸に電極をつけて24時間にわたる心電図を記録する携帯式の小型の装置で、運動中や食事中、就寝中などでの上室性期外収縮の出現頻度と出現形態を確認できます。
 また、基礎心疾患の有無や運動前後での上室性期外収縮の出現頻度をみる目的で、心臓超音波検査や運動負荷心電図を行います。
 正常な心臓における心電図の波形はP波という小さな波から始まり、とがって大きな波のQRS波、なだらかな波のT波、最後に小さい波のU波が見られ、これが繰り返されていきますが、上室性期外収縮の心電図上では、正常と異なる波形のP波が早期に出現し、そのP波は異所性のP波です。P波に続くQRS波は、正常な波形で出現します。
 また、異所性のP波の波形により、電気刺激の発生部位が1つの単源性か、発生部位が複数ある多源性かを区別します。
 内科、循環器科、循環器内科、心臓血管外科、心臓血管内科、不整脈科、不整脈内科などの医師による治療では、症状がなく上室性期外収縮が単発で発生する場合は、特に処置を行わず経過を観察します。
 しかし、症状がなくても原因となる疾患がある場合や、検査の結果で心房細動などの危険な不整脈に移行する可能性がある場合、ナトリウムチャネル遮断薬などの抗不整脈薬の投与による治療を行うことになります。
 症状が強く期外収縮が連続して発生する場合は、まず抗不安薬を投与します。それでも症状がある場合には、β(ベータ)遮断薬などの抗不整脈薬を使うことになります。薬物治療を行う場合には、副作用のリスクを考慮して、十分に検討した上で慎重に行います。
 運動をすると上室性期外収縮が頻発する場合には、期外収縮の連続による頻脈(頻拍)や持続性の頻脈が生じる可能性があるので、運動を控えるよう制限を設けます。逆に、運動によって上室性期外収縮がなくなる場合には、運動制限を設ける必要はありません。
 一般的な上室性期外収縮の予防には、規則正しい生活とバランスのとれた食事を心掛け、ストレスの低減、睡眠不足を避けることなどが大切です。喫煙や過度の飲酒も控えます。




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■用語 後天性QT延長症候群 [用語(こ)]

[喫茶店]薬剤の使用などの二次的原因により突然、脈が乱れて不整脈発作や失神発作を起こし、突然死に至ることもある疾患
 後天性QT延長症候群とは、薬剤の使用や電解質異常、徐脈、心疾患などの二次的原因により、突然、脈が乱れる不整脈発作や失神発作を起こしたり、時には突然死に至ることもある疾患。二次性QT延長症候群とも呼ばれます。
 医療機関において、心臓の動きをコントロールしている電気刺激の変化を記録する心電計で検査をすると、心電図に現れるQTと呼ばれる波形の部分の間隔(QT時間)が、正常な状態の心臓に比べて長くなることから、この疾患名が付けられています。
 先天的な遺伝子の異常が原因で起こる先天性QT延長症候群とは異なり、遺伝子の異常が認められる頻度は少ないものの、薬剤の使用が原因になって起こる後天性QT延長症候群では遺伝子の異常もかかわっています。
 安静時の元々のQT時間は正常範囲内で、正常よりも長め、または正常ですが、二次的原因が加わった場合に、心臓の筋肉である心筋細胞が収縮して全身に血液を送り出した後、収縮前の弛緩(しかん)状態に戻るQT時間が著しく延長するために、心筋細胞が過敏になって後天性QT延長症候群の不整脈発作を発症します。
 症状としては、不整脈発作による動悸(どうき)、立ちくらみ、気分不快や、失神発作、けいれん発作などがあります。発作の多くは、短時間で自然に回復しますが、心室期外収縮や、トルサード・ド・ポアンツと呼ばれる多形性心室頻拍から、心室細動といわれる不整脈にまで進行して回復しない場合は、突然死に至ります。
 また、失神発作、けいれん発作は、てんかんと間違えられることもよくあります。
 QT時間を延長させる可能性がある薬剤は、抗不整脈薬、抗生剤(マクロライド系)、抗真菌薬、抗ヒスタミン薬、向精神薬、抗うつ薬、抗潰瘍(かいよう)薬、脂質異常症治療薬など多岐にわたっています。同じ薬剤でも著しくQT時間が延長する人と、延長しない人がいることから、後天性QT延長症候群でも先天性の遺伝子の異常もかかわっていると考えられます。
 薬剤の使用のほか、低カリウム血症や低マグネシウム血症、低カルシウム血症によって生じる電解質異常、洞機能不全症候群や房室ブロックを起こしたりすることが原因で脈が正常よりも極端に遅くなる徐脈、急性心筋炎や虚血性心疾患などの各種心疾患、くも膜下出血などの中枢神経疾患、甲状腺(こうじょうせん)機能低下症などの内分泌疾患に伴い、QT時間が延長して発症することもあります。
[喫茶店]後天性QT延長症候群の検査と診断と治療
 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科などの医師による診断では、服薬内容の確認、心電図検査、血清中の電解質濃度を測定する血液検査が基本となります。基礎心疾患の有無をみる目的で、心臓超音波検査や運動負荷心電図を行うこともあります。
 循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科などの医師による治療では、薬剤の内服や電解質異常、徐脈などの原因があるので、それらを取り除くとQT延長が短縮して正常化し、症状はよくなります。
 脈が正常よりも極端に遅くなる徐脈性不整脈を起こしている場合は、脈を正常まで速めて発作が起こりにくいようにするため、恒久型ペースメーカーの植込みによる治療を考慮します。
 ペースメーカーは、徐脈時には電気刺激を出して心臓の拍動を調整する装置で、脈の状態は心臓の中に留置したリード線を通して察知します。手術で、ライターほどの大きさのペースメーカーを鎖骨の下に埋め込みます。




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■用語 亜急性皮膚エリテマトーデス [用語(あ行)]

[かわいい]顔、体、腕などに薄い赤みがかった円形の発疹ができる疾患
 亜急性皮膚エリテマトーデスとは、顔、首、腕、体幹などに薄く赤みがかった円形の発疹(はっしん)ができる疾患。
 現れる症状はさまざまであり、発熱を伴って突然発症することもあれば、数カ月から数年の期間にわたって関節痛や倦怠(けんたい)感などを繰り返しながら、潜行的に進行していく場合もあります。また、血管性頭痛やてんかん、精神症状が現れることもあり、あらゆる器官系統に関係した症状を示します。
 特に再発性の発疹が顔、首、腕、体幹とさまざまな部位に出現します。日光に当たって赤くなる光線過敏性を示したり、色素脱失を示すことがあります。関節炎や疲労感は多くの発症者にみられますが、重篤な腎(じん)障害や中枢神経症状はあまりみられません。
 男性より女性に多くみられ、特に40歳前後の中年女性に認められます。
 亜急性皮膚エリテマトーデスの原因は、はっきりとは解明されていないのが現状です。皮膚症状の現れ方に人種差が大きいことから、遺伝的要因が関係しているとの報告があります。併せて発症の要因として、紫外線が関係しているとされ、紫外線にさらされることで免疫細胞(白血球)が不適切に活動して発疹が出現すると推測されています。
 この亜急性皮膚エリテマトーデスは、膠原(こうげん)病の一つである全身性エリテマトーデスと症状が重なる疾患です。全身性エリテマトーデスの場合は膠原病科を受診しますが、亜急性皮膚エリテマトーデスの場合には皮膚科、皮膚泌尿器科を受診します。
[かわいい]亜急性皮膚エリテマトーデスの検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、特徴的な皮膚の発疹の症状から判断しますが、同じ発疹が見られる全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群などの膠原病がないか調べる必要があります。この発疹を認める約半数は、全身性エリテマトーデスの診断基準を満たします。
 膠原病がないか調べるため、血液検査や皮膚生検といって皮膚の一部を採取して顕微鏡で調べる検査を行います。膠原病を除外するためにX線検査、CT検査、MRI検査、心電図などの検査を行うこともありますが、画像検査で亜急性皮膚エリテマトーデスそのものを診断することはできません。
 皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群がある場合は、これらに対する治療を優先します。ない場合には、ステロイド薬(副腎〔ふくじん〕皮質ステロイド薬)の軟こうを用いて、発疹の症状を和らげる対症療法を行います。
 ステロイド薬の軟こうのみで改善しない場合は、ステロイド薬の飲み薬を用いたり、免疫抑制薬を用いて炎症をコントロールすることもあります。
 ただし、適切な治療を行っていても症状を抑えるのに時間がかかったり、発疹が再発を繰り返す傾向を示すことがあります。
 亜急性皮膚エリテマトーデスの治療や予防に有効的なのは、紫外線による発症の可能性があるため、日光または紫外線への皮膚露出を最小限にすることです。屋外に出る際、強い日焼け止めを使用することや長袖(ながそで)の衣服を着用することなどが、必要となります。




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