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■病気 性器ヘルペス症 [病気(せ)]

[トイレ]単純ヘルペスウイルスによって発症する性感染症
 性器ヘルペス症とは、単純ヘルペスウイルスによって発症する疾患。主に性行為によって、性器へ感染して起こります。
 女性では性器の外側の部分である外陰の病変が目立つため、外陰ヘルペスとも呼ばれますが、病変が膣(ちつ)や子宮頸部(けいぶ)に及ぶこともあります。単純ヘルペスウイルスには1型と2型があり、1型は口や目などの上半身に感染することが多く、2型は性器などの下半身に感染することが多いのが一般的です。
 症状の出方は2通りあり、痛みと発熱を伴う急性型(初発型)と、感染後に再発を繰り返す再発型とがあります。単純ヘルペスウイルスの初めての感染によって起こる急性型は、性行為などの感染の機会があってから、多くは1週間以内に発症します。主症状である痛みが出る前に、外陰部のかゆみや違和感を感じることもよくあります。
 症状は強く、外陰部のかなり広い部分に水疱(すいほう)や潰瘍(かいよう)ができて赤くただれ、非常に強い痛みがあります。発熱したり、全身がだるいなどの症状を伴うこともあります。病変は女性では外陰部や子宮頚部に現れ、男性では包皮、冠状溝、亀頭に現れます。
 女性では強い痛みのために歩行や排尿が難しくなって、入院が必要になることもあります。太ももの付け根のリンパ節が痛みを伴ってはれることも、大部分の人で認められ、髄膜炎を合併することもあります。無治療では、治癒までに2~4 週間近くを要します。
 単純ヘルペスウイルスはいったん感染すると、完全には排除されずに神経節に潜んでいます。これが心身の疲労や月経、性交などを切っ掛けにして再び活性化すると、性器ヘルペスの再発型を発症し、単純ヘルペスウイルスが神経を通って粘膜や皮膚に現れて病変を起こします。
 再発型の症状は比較的軽く、小さい潰瘍やいくつか集まった小さな水疱ができます。発熱などの全身症状や、リンパ節のはれなどは伴わないことがほとんど。多くは1週間以内に治ります。 再発の回数は月2~3回から年1~2 回とさまざまで、年齢を重ねるにつれて、再発の回数は減少してくるのが一般的。
 性器ヘルペスの問題点は、繰り返し再発して根治が困難であるため、発症者にとって精神的苦痛が大きいことと、感染しても発症せず無症状でウイルスを排出している場合も多く、本人も疾患に気付かないまま次の相手に移すために予防が困難であることにあります。
 性の自由化が進む中で、先進国、開発途上国を問わず、性器ヘルペスは世界的に増加の一途をたどっていて、日本における性感染症(STD)の中では、クラミジア感染症に次いで発症が多くなっています。
 また、妊娠末期に性器ヘルペス症になると、乳児が産道感染して重症になり、死亡することが多いので、帝王切開をしなければなりません。自分の手についた単純ヘルペスウイルスが目に入ると、角膜ヘルペスなどを起こす危険性もあります。 
[トイレ]性器ヘルペス症の検査と診断と治療
 急性型の場合には症状が急激に現れるため、男女ともに性器などに痛みのある水疱あるいは潰瘍を認めたら、泌尿器科、婦人科への受診が勧められます。再発型で症状が軽い場合でも、性感染症であるため、治るまでは性行為は控えなければなりません。
 医師による検査では、女性では外陰部の浅い潰瘍または水疱が診断のポイントになります。特に急性型では、大陰唇の内側と小陰唇に左右対称に病変ができることが多いのも特徴です。
 病変部から採取した細胞に多核の巨細胞を認めたり、単純ヘルペスウイルス抗原を検出する補助診断法が有力ですが、感度が低いことが難点です。単純ヘルペスウイルスに対する抗体は、初感染では急性期には陰性で、2〜3週間後に陽性になります。再発型の場合はほとんど変化しません。区別すべき疾患には、外陰部に潰瘍ができる梅毒、急性外陰潰瘍、外陰がんなどがあります。
 症状が軽いものには、単純ヘルペスウイルスに効く薬の入った軟こうを塗るだけで治ります。少し状態が進んだものには、アシクロビルやバラシクロビルなどの抗ウイルス剤の注射や飲み薬が処方され、水疱や潰瘍には軟こうが処方されます。高熱や激痛などの重症のものには、点滴で静脈注射をすることになります。
 急性型は通常、1〜2週間のうちに症状が治まりますが、体からウイルスがなくなるわけではないため、完治は難しく、体力が落ちている際などに再発しやすくなります。
 再発した場合は病変も小さいので、軟こうによる治療で多くの場合は十分です。飲み薬による治療も行われますが、再発後少なくとも2日以内に治療を開始しないと有効でないといわれています。

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■病気 前庭神経炎 [病気(せ)]

[ふらふら]強いめまいが起こるものの、難聴や耳鳴りは伴わない耳の疾患
 前庭(ぜんてい)神経炎とは、強いめまいが突発的に起こって歩くこともできず、吐き気などを伴う疾患。30歳~50歳代の人に起こりやすいといわれています。
 前庭神経炎の症状の特徴は、周囲の景色がグルグル回るめまいが激しく起こることです。吐き気、嘔吐(おうと)、冷や汗を伴うものの、メニエール病とは違って、耳鳴りや難聴などの聴覚の症状は伴いません。
 めまいは少しずつ軽くなっていきますが、発症から1週間程度は歩行に困難を感じます。めまい自体が2、3週間くらいでほぼ治まった後も、体を動かした時や歩く時のふらつきはしばらく持続するのが一般的です。時には、6カ月くらいたってもふらつきが持続することがあり、生活に支障が起きます。
 原因は不明。風邪の後にかかりやすいため、風邪のウイルスによる感染で片側の内耳の中に炎症が起き、体の平衡をつかさどる前庭器官が急激に障害されるのが、原因ではないかと考えられています。
 めまいが続く間は、できるだけ安静にしておきましょう。部屋を暗くして、床の中で目をつぶって、めまいを落ち着かせます。
[ふらふら]前庭神経炎の検査と診断と治療
 前庭神経炎は、早期の診断と治療が必要です。ほかのめまいを起こす疾患との区別も早くしなければなりませんので、できるだけ早く専門医の診察を受けます。
 医師による聴力検査では正常の場合が多く、温度眼振検査では患っている側の耳の温度反応が高度に低下したり、反応がなくなったりします。めまい発作の時には、方向が固定された水平性眼振を認めます。
 治療では、安静と薬物療法が主体になります。薬は抗めまい薬やビタミン剤などが主に用いられ、発症者の不安が大きい時は抗不安剤などが用いられます。早期に治療すれば、一度障害を受けた前庭機能が回復することがあります。このような時には、比較的早くめまいが軽くなります。
 しかし、早期の治療にもかかわらず、症状がダラダラと長く尾を引くことがあります。このような時は、その状態に早く慣れるためにも、平衡感覚を鍛えてめまいに対処するリハビリテーションが必要になります。 リハビリを続けることで、ふらつきが持続する後遺症を早く解消できます。
 前庭神経炎は一般的に、完治するまでに時間がかかります。後遺症が完全にとれるまでは、3食きちんとバランスのよい食事を心掛ける、睡眠をたっぷりとる、酒やたばこ、コーヒーを控える、軽い運動を定期的に続ける、入浴で心身ともにリラックスするなどで、予防を続けることが大切です。

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■病気 正常眼圧緑内障 [病気(せ)]

[フリーダイヤル]眼圧が正常範囲なのに、緑内障と同じ変化をみせる眼疾
 正常眼圧緑内障とは、眼圧が正常範囲にあるにもかかわらず、視神経の委縮や視野の欠損など緑内障と同じ変化を認める疾患。現在の日本で最も多いタイプの緑内障で、約7割を占めるといわれています。
 普通の緑内障では、眼圧が10~21mmHgの正常値を超えて視神経を圧迫し、視野が欠損します。正常眼圧緑内障では、無治療時の眼圧が21mmHg以下と正常範囲であるにもかかわらず、普通の緑内障と同様の症状が現れます。
 原因はまだよくわかっていませんが、眼底にある視神経乳頭の眼圧に対する耐性が低い、視神経乳頭の血液の流れが悪い、目の循環に障害があるなどの原因が考えられています。近視の強い人や、血縁に緑内障の発症者がいる人はなりやすい、という説もあります。40歳以降に好発します。
 目が重い、目が疲れやすい、肩が凝るなどの症状が出ることもありますが、多くはかなり進行するまで無症状です。気が付かないうちに徐々に視神経が侵され、中期〜末期になると視野欠損を自覚します。
 視野の欠損の初めは通常、光の感度が落ちる程度で、いきなり黒い物が出現するわけではありません。また、両目で物を見る場合には脳が不具合を補正する両眼視機能が働くために、たとえ片方の目に視野の欠けがあったとしても消失してしまいます。両眼視機能には視力を向上させる働きもあり、片目だけの時よりも、両目で見ると少し視力が上がるため、片目の視神経の50パーセントを失っても、まだ自覚症状がありません。
 初期の視野欠損の段階では、視野の中心部分から欠けていくことは、まずありません。通常、中心の少し上あたりか、鼻側から欠けていき、次に、耳側のほうが欠けていきます。視野の中心部分は、網膜の黄班(おうはん)部や中心窩(か)に映っている映像で、黄斑部や中心窩は視神経の線維が強くできているためです。最終的には、中心部分だけが見えるため、まるで筒からのぞいているような見え方になります。
 強度の近視では、初期の段階で視野の中心部分が欠ける中心暗点が出現し、視力が低下することがあり注意が必要です。
[フリーダイヤル]正常眼圧緑内障の検査と診断と治療
 正常眼圧緑内障は急速に進行することはありませんが、自覚症状が出にくいため、かなり進行してから発見されることもあります。一度、欠損した視野は回復しませんので、検診で早期発見し、根気よく治療を行なうことが大切です。特に、近視の強い人や血縁に緑内障発症者がいる人では、30歳すぎからの検診が勧められています。
 医師による診断では、眼圧が正常範囲の緑内障であるため眼圧検査では発見できず、眼底検査と視野検査が発見の決め手となります。原因となるような脳腫瘍(しゅよう)や脳梗塞(こうそく)がないかどうかを調べることもあります。
 治療では、ビタミンB12の内服、ないしカルシュウム拮抗(きっこう)剤の内服が行われます。眼圧が正常範囲でも視神経に負担がかかっている場合、あるいは眼圧が正常範囲を超えている場合には、眼圧下降剤の点眼が行われます。視野の欠損が進行した場合には、レーザー治療や手術も行われます。

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■病気 雪眼炎(雪目) [病気(せ)]

[スキー]スキー場などで紫外線が作用して、目の角膜に生じる炎症
 雪眼炎とは、スキー場や雪山などで多量の紫外線を含む太陽光線の反射を受けて、角膜に起こる炎症。雪目、雪盲(ゆきめくら)、光誘発角膜炎とも呼ばれます。
 いわば、目の日焼けであり、スキーやスノーボード、雪山登山をする際に、サングラスやゴーグルをかけないで長時間過ごすと、雪面による多量の紫外線を含む太陽光線の反射を強く受けることになり、黒目の表面を覆う角膜に炎症が起こります。太陽光線以外に、電気溶接の火花や殺菌灯の光線によっても起こります。
 多くは、紫外線に目がさらされて10時間ぐらいして発症します。そのため、スキーなどをしている日中はあまり自覚症状がなく、夜半から真夜中にかけて急に目が痛み出し、目が開けられなくなることもあるので、慌ててしまうケースが多くみられます。
 角膜は神経が豊富なため、痛みが非常に強く出るのが特徴ですが、両目のまぶたがはれて、常に涙が流れ出ている状態となり、白目の表面を覆う結膜は充血します。角膜の表面には細かい多数の傷がつき、全体に薄く白濁が起こることもあります。
 キラキラと目を開けていられないような好天気の日に、一日中ゲレンデや雪山にいても雪眼炎にならない人がいる一方で、どんよりと曇った日に数時間スキーやスノーボードをしただけで雪眼炎になる人もいます。一般的に、若い人のほうが雪眼炎になりにくく、年齢が上がってくると目が紫外線に弱くなる傾向があります。
[スキー]雪眼炎の検査と診断と治療
 雪眼炎(雪目)になった際には、アスピリンやセデスなどの鎮痛剤を内服し、なるべく目を閉じた状態を保ち、冷やしたタオルを目に当てて休みます。涙は出るほうがよいので、目を水で洗わないようにします。通常、痛みは次第に和らぎますが、翌日も強い痛みが続く時には、眼科で適切な治療を受けます。
 医師による検査では、特殊な染色液で染めると角膜表面は点状に染まります。治療では、ヒアルロン酸の入った角膜を保護する目薬を主に使います。そのほか、抗生剤の目薬や眼軟こうも併用します。黒目の表面は修復能が高いので普通、数日で症状は回復します。
 過度の紫外線は、シミやシワといった肌の老化を早めると同様、目の老化とも関連が深く、白内障や加齢性黄斑変性を進行させると考えられています。これを防止するためには、目にも紫外線対策が必要になります。
 スキー場や雪山を始め紫外線にさらされるような場所では、帽子をかぶり、UVカット加工したサングラスやゴーグルをかけたり、紫外線カットのコンタクトレンズを用います。また、太陽光線、電気溶接の火花、殺菌灯の光線を直視しないように気を付けます。

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