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■酒に強い人は痛風に注意、発症リスクが2倍以上に上昇 防衛医大が発表 [健康ダイジェスト]

 激しい関節痛を引き起こす痛風は、酒に強い体質の人のほうがリスクが高まる可能性がある。防衛医大や国立遺伝学研究所などの研究チームが、飲酒時のアルコール分解で働く遺伝子が痛風の発症にかかわっていると発表しました。
 この遺伝子の変異の有無が、酒に強いか弱いかに関係し、発症リスクが異なってくるといいます。
 痛風は、血中の尿酸値が高い状態が続くと発症する疾患で、「風が吹いても痛い」といわれるほどの激しい関節炎発作を引き起こすことが知られています。激しい関節痛をもたらすのに加え、腎臓や心臓の疾患や脳卒中、高血圧のリスクにもなることが、明らかになってきています。中年以降の男性に多く、国内患者は約100万人、予備軍の高尿酸血症は約1000万人に上るとされます。
 防衛医大の松尾洋孝講師と崎山真幸医官らは、東京と京都の医療機関に通う痛風患者の男性1048人と、痛風ではない男性1334人の遺伝子を解析。発症に関連する5つの遺伝子領域のうち未解明の1つを調べ、アルコール分解にかかわる酵素をつくる遺伝子ALDH2が影響していることを突き止めました。
 この酵素はアルコールから分解されたアセトアルデヒドを酢酸に変える役割を持ちますが、ALDH2遺伝子に変異があるとうまく働かず、酒に弱くなります。変異がある人に比べ、変異がない人の痛風発症リスクは2・27倍になったといいます。
 松尾講師は、「痛風・高尿酸血症は遺伝子の影響も強く、遺伝子の個人差に応じた予防や医療の重要なモデルの一つとなる可能性がある。未成年の発症リスクも調べられる。今後もさらに研究を進めていきたい」と話しています。

 2016年6月11日(土)

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