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■世界初のiPS網膜の移植患者、7年超「拒絶反応起こらず、視力維持」 学会で報告 [健康ダイジェスト]

 9年前、世界で初めてiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った網膜の組織の移植を受けた患者の最新の経過を、移植を実施した神戸市の研究チームが発表しました。拒絶反応やがん化などは起こらず、患者の視力の低下も抑えられていたということです。
 神戸市の理化学研究所などの研究チームは、2014年に「加齢黄斑変性」という重い目の病気の患者にiPS細胞から作った網膜の細胞「網膜色素上皮細胞」をシート状にして移植する世界初の臨床研究を実施しました。
 移植手術を担当した神戸アイセンター病院の栗本康夫院長が6日、東京都で開かれた学会でこの患者の最新の経過を報告しました。
 それによりますと、手術から7年半にわたり移植を受けた患者の目を調べた結果、細胞シートは網膜に定着し、拒絶反応やがん化などは起きなかったということです。
 また、薬による治療を繰り返しても低下し続けていた視力が、移植後は下がらずに維持されていることなどから、「長期間の安全性と一定の効果が確認された」としています。
 研究チームでは多くの人に治療を行うため、京都大学の研究所が持つiPS細胞のストックから網膜の組織の細胞を作り、より手術が簡単な「ひも状」にして移植する臨床研究を進めています。
 栗本院長は、「世界初の移植で安全性を懸念する声もあったが、計画通りの結果を示せてとてもうれしい。この治療がどの施設でも誰でも行えるよう開発を続けたい」と話しています。

 2023年4月6日(木)

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■東京都で新たに1109人感染 新型コロナ、前週比153人増 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は6日、東京都内で新たに1109人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。1週間前の木曜日より153人増えました。
 1週間平均の新規感染者数は、6日時点で960・6人で、前の週に比べて117・2%となりました。
 新規感染者1109人を年代別でみると、0歳8人、1~4歳24人、5~9歳17人、10歳代84人、20歳代239人、30歳代192人、40歳代169人、50歳代175人、60~64歳58人、65~69歳27人、70歳代64人、80歳代40人、90歳以上12人。重症化しやすいとされる65歳以上の高齢者は143人でした。
 入院しているのは456人で、このうち人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使っている重症の患者は、5日より1人減って2人でした。
 重症者用の病床使用率は5日から1・0ポイント上がって4・6%、全体の病床使用率は5日と変わらず8・8%といいます。
 一方、感染が確認された1人が死亡しました。
 東京都の累計は感染者434万3941人、死者8067人となりました。
 東京都は、感染者数の1週間平均の対前週比が2週続けて100%を上回っていることから、感染の再拡大の懸念を示しています。入院患者数も、感染者数の増加から遅れて増える傾向があることから、引き続き注意が必要だとしています。

 2023年4月6日(木)

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■全国で新たに8562人感染 新型コロナ、前週より1350人増 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は6日、新型コロナウイルスの新規感染者が全国で8562人確認されたと発表しました。前週の木曜日より約1350人増えました。
 また、国内で感染して亡くなった人は、神奈川県で4人、静岡県で3人、三重県で2人、兵庫県で2人、北海道で2人、埼玉県で2人、大阪府で2人、熊本県で2人、山形県で1人、岐阜県で1人、広島県で1人、東京都で1人、沖縄県で1人、群馬県で1人、青森県で1人、香川県で1人の合わせて27人、累計で7万4029人となっています。
 都道府県別の新規感染者数の最多は東京都で1109人。次いで神奈川県の602人、北海道の557人、大阪府の546人、愛知県の475人、千葉県の402人、埼玉県の398人、兵庫県の336人、福岡県の279人、広島県の274人、長野県の273人と続きました。
 また、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)をつけたり、集中治療室などで治療を受けたりしている重症者は、6日時点で57人となっています。重症者の数は、5日と比べて1人増えました。

 2023年4月6日(木)

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■パーキンソン病発症に脳の脂質が関与か 大阪大など、新しい治療法の可能性 [健康ダイジェスト]

 全身の震えや、手足がうまく動かせなくなるなどの症状が出るパーキンソン病について、原因物質が脳内にたまる仕組みの一端を解明したと、大阪大の望月秀樹教授(神経内科学)らの研究チームが3月31日、発表しました。発症を未然に防ぐ治療法につながる可能性があります。
 国内のパーキンソン病患者は10万人当たり120~130人で、高齢者ほど多い傾向があります。神経変性疾患では、アルツハイマー病に次いで2番目に多い病気です。
 患者の脳内では、元々存在するタンパク質「αシヌクレイン」が異常な構造に変化し、それが複数集まった凝集体が神経細胞を傷めるといわれています。患者の1割では、この凝集体が遺伝的に蓄積しやすいことが知られている一方で、残りの9割ではなぜ異常な構造になるのか不明でした。
 そこで、研究チームは「脂質がαシヌクレインの凝集のカギを握る」という過去の研究成果に着目。細胞内に存在する主な脂質約30種について調べたところ、「PIP3」という脂質がαシヌクレインと強く結び付くことが判明しました。
 次に、PIP3をαシヌクレインと混ぜたところ、患者の脳内にある異常なタンパク質の凝集体と、形や性質が似た構造のものができました。
 一方、培養した神経細胞などを使って調べたところ、αシヌクレインはPIP3に反応して凝集体になることも確認しました。
 実際に死亡した患者7人の脳内を調べると、脳内でPIP3が過剰に発生していることがわかり、その場所に異常なαシヌクレインがあることも確かめました。患者の脳内では、PIP3を分解する酵素が何らかの原因で減るため、PIP3が過剰になっていると考えられます。
 パーキンソン病の治療を巡っては、神経細胞が傷んで情報伝達が滞るため、情報伝達を担う物質「ドーパミン」を補充する対症療法が主です。望月教授は、「発症の根本的な理由に迫ることができた。PIP3の過剰な発生や、αシヌクレインとの結合を抑える薬剤が開発されれば、発症を防げる可能性がある」と話しています。
 成果は、ヨーロッパの医学専門誌に掲載されました。

 2023年4月6日(木)

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