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■成田空港勤務の男女2人がはしか感染 10連休前に多数と接触か [健康ダイジェスト]

 千葉県は30日、同県成田市の成田空港で勤務する従業員2人がはしかに感染していたと発表しました。千葉県と成田国際空港会社は、空港の利用者や従業員に対し、発熱や発疹などの症状が出た場合は感染の恐れがあるとして、医療機関に連絡するよう呼び掛けています。
 千葉県疾病対策課によると、20歳代の男性従業員は4月23日に約39度の発熱があり、27日に発疹が出ました。成田市内の医療機関で受診し、遺伝子検査の結果、はしかと診断されました。
 第2旅客ターミナルビルで働き、感染した状態で22日の午前7時から午後10時半までと、24日の午後2時半から午後10時半まで、それに26日の午前6時から午後6時半まで勤務しており、この間に空港の利用者など不特定多数と接触する機会がありました。一方、この期間に、公共交通機関の利用はなかったということです。
 個人情報に当たることから勤務先や勤務内容は明らかにできないとしています。職場の同僚から症状は出ていないといいます。
 また、10歳代の女性従業員は20日に発症した後に出勤はしておらず、感染した状態で空港で勤務することはありませんでした。2人とも最近の渡航歴はなく、現在、快方に向かっています。
 成田空港は1日平均11万8000人が利用し、4万3000人が勤務しています。千葉県は成田空港の従業員に対し、予防接種を受けるよう注意喚起しています。
 2016年には関西空港ではしかの集団感染が発生し、従業員33人の感染が確認されました。

 2019年4月30日(火)

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■インフルエンザウイルス、研究用の細胞開発 東京大などが発表 [健康ダイジェスト]

 季節性インフルエンザのウイルスは変異しやすく、毎年流行することが知られています。このインフルエンザウイルスを、変異があまり起こらないようにしながら、効率よく増やすことができる研究用の細胞を新たに開発したと、東京大学医科学研究所などが発表しました。効果的なワクチンの生産などにつながる成果だとしています。
 東京大学医科学研究所感染分野の河岡義裕教授などの研究チームは、研究や実験で使われているイヌの腎臓の細胞に、人のインフルエンザウイルスに感染しやすくなる遺伝子を入れ、「hCK細胞」という新たな細胞を作りました。
 そして、このhCK細胞に、A香港型のインフルエンザウイルスを感染させたところ、変異がほとんど起こらなかった上、これまでよりも効率的に増殖させることができたということです。
 河岡教授は、「これまでは変異が起きてしまったり、あまり増えなかったりすることが問題だったが、この細胞を使えば、薬やワクチンの効果をより正確に早く、調べられるほか、効果的なワクチンを短時間で大量に作ることができるようになると期待される」としています。

 2019年4月30日(火)

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■臨床研究法 、「研究がしづらくなり患者の不利益に」 がん治療専門医の6割が回答 [健康ダイジェスト]

 医療の現場で新しい治療法を確立するための臨床研究について、昨年4月に申請手続きなどを厳格にする法律が施行されたことで、がん治療の専門医の6割が「研究がしづらくなり、患者の不利益につながる」と考えているという調査結果がまとまりました。
 新しい治療法を確立するための臨床研究を巡っては、研究データの改ざんが行われ、製薬会社と医師との癒着が指摘されたことを受けて、国は製薬会社から資金提供を受けて行う研究などについて、申請手続きやデータ管理をより厳格にする臨床研究法を昨年4月に施行しました。
 この法律について、がん治療の研究チームが先月、全国のがんの専門医129人に、どのような影響が出ているかアンケート調査を行い、77人から回答を得ました。
 それによりますと、法律ができたことで事務手続きが「かなり負担」あるいは「非常に負担」になったという医師が全体の87%に上りました。
 また、この法律によって臨床研究が推進されていると思うか聞いたところ、「そう思わない」と答えた医師が31%、「逆効果である」が61%に上りました。
 さらに、患者への影響については、「多少の不利益が生じる」が34%、「大きな不利益が生じる」が29%と、およそ6割の医師が、研究がしづらくなり、患者の不利益にもつながると考えており、「患者の利益につながる」と答えたのは6%でした。
 こうした現状について、日本臨床試験学会の大橋靖雄代表理事は「臨床研究法は不正を防止するために必要な法律だが、その一方で、治療の開発が遅れれば、将来、患者にとっても大きな問題となる。ある程度の法律的な規制は必要だが、運用を見直す必要がある」と指摘しています。
 一方、厚生労働省は「研究がしづらくなったという医師の声が上がっているのは把握していて、今後、対応を検討していきたい」と話しています。

 2019年4月30日(火)

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■新しいがん治療薬の副作用で皮膚障害 スキンケアで症状軽減へ [健康ダイジェスト]

 がん細胞を狙い撃ちする「分子標的薬」や、がんに対する免疫の攻撃力を活性化する「免疫チェックポイント阻害薬」。次々と登場するがん治療薬は、効果が高い一方、副作用の皮膚障害に悩む人も多く、治療を続けるための対策が欠かせません。
 2000年代に入って使われ始めた分子標的薬は、がん細胞の増殖などにかかわる特定の分子の働きを妨げます。ところが、同じ分子がある皮膚も薬の攻撃対象となってしまうことなどから、高い確率で皮膚障害が出てしまいます。
 主な症状は、顔や背中、胸などに、にきびのような出来物が広がる「ざそう様皮疹」、爪の周りに炎症が起き、重いと肉の塊(肉芽腫)ができる「 爪囲(そうい)炎」、手のひらや足の裏に水膨れが生じる「手足症候群」などで、薬が効いている人ほど症状が出やすい傾向があるといいます。
 近畿地方に住む80歳代女性は、肺がんの治療で和歌山県立医大病院(和歌山市)に通っています。2013年に分子標的薬「イレッサ」を飲み始めたところ、ざそう様皮疹で両手が真っ赤にはれました。背中や尻などにも同様の症状があり、痛みも強く、主治医で腫瘍センター長の山本信之さんに「薬をやめたい」と訴えました。
 女性はすぐに同病院の皮膚科を紹介され、ステロイドの塗り薬や保湿剤を使ったスキンケアの指導を受けると、症状は軽くなりました。薬を中断することなく、今も皮膚障害を抑えながら、服薬治療を続けています。
 山本さんは、「分子標的薬を使う患者には、事前に皮膚科でスキンケアなどの指導を受けてもらう。薬剤師や看護師らとも連携し、早期からの取り組みが欠かせない」と話しています。
 山本さんは腫瘍内科医や皮膚科医、薬剤師らの有志と症例の研究を重ね、この「イレッサ」による皮膚障害の症状や重症度別の治療法などをまとめた手引きを作っており、日本皮膚科学会のホームページで見ることができます。
 患者が日常生活の中で行うスキンケアも重要です。常に清潔を保ち、過度の刺激を与えないように気を付けます。シャワーや風呂は熱い湯を避け、せっけんは泡立てて優しく体を洗います。入浴や水仕事の後は、保湿剤を欠かさず塗るようにします。
 同大皮膚科准教授の山本有紀さんは、「薬による治療を続けるためにも、スキンケアや生活習慣の改善に取り組むことが大事。皮膚障害が出てもあきらめず、専門医に相談してほしい」と呼び掛けています。
 このほか、2014年以降に登場した「オプジーボ」など、免疫チェックポイント阻害薬と呼ばれる新しいタイプのがん治療薬でも、副作用の問題が浮上しています。
 この免疫チェックポイント阻害薬から別のがん治療薬に変更したり、投与後に抗菌薬や胃薬などを使ったりした時、皮膚に症状が出ることがあります。これまでに、唇や口の中がただれる、全身が真っ赤にはれて熱が出る、輪っか状の出来物があちこちにできるなど、皮膚や粘膜の重い障害が報告されています。
 いずれも、後から使った薬の使用をやめたり、ステロイドを投与したりするなど、対症療法で一定の効果を上げています。免疫チェックポイント阻害薬による皮膚障害についても、手引きの作成が進められています。

 2019年4月29日(月)

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