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■脊柱管狭窄症、抗酸化薬の臨床研究へ 慶応大病院 [健康ダイジェスト]

 老化に伴って多発し、脚のしびれなどの症状が典型的な脊柱管狭窄(せきちゅうかんきょうさく)症の予防薬の臨床研究を慶応大病院のチームが計画しています。学内の倫理委員会の承認を得て、新年度から40人の患者を対象に効果を比較検証します。
 患者数が約300万人ともいわれる脊柱管狭窄症は、背骨を構成する椎骨(ついこつ)が変形し、その中を通る神経が圧迫されて発症します。両脚のしびれや痛みが特徴で、休み休みでないと歩けなくなります。背中を反らせた姿勢だと痛みを感じやすく、前かがみになりやすい傾向があります。椎骨の変形は、間にある椎間板の弾力が老化によって失われるために起きると考えられるものの、これまで椎間板の老化を防ぐ治療法はありませんでした。
 慶応大の藤田順之専任講師らは、椎間板の変形は加齢による酸化ストレスが原因と考え、検証しました。椎間板の変形を起こしたラットで調べると、酸化ストレスによってできる物質の増加が確認されたほか、人でも椎間板の変形に伴い、酸化ストレスによる物質が増えることがわかりました。また、抗酸化効果のあるサプリメントをラットに投与したところ、椎間板の変形が抑えられていることが画像で確認できました。
 臨床研究では患者を抗酸化薬群と偽薬群の2群に分けて、半年間の経過を調べます。使用する抗酸化薬は、海外ではサプリメントとして使われています。
 藤田講師は、「サプリメントは副作用が少ない利点がある。今回の研究で効果が確認されたら、企業の協力を得て治験を行い、実用化につなげたい」と話しています。

 2018年4月1日(日)

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