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■雪印種苗、長年にわたり種子の品種偽装、隠蔽 社長が引責辞任 [健康ダイジェスト]

 雪印メグミルクの子会社で、作物の種子や飼料などを販売している「雪印種苗」は、長年にわたって牧草などの種子の品種偽装を重ね、その事実を隠蔽していたことを明らかにしました。
 品種偽装を行っていたのは、雪印メグミルクの子会社で、札幌市に本社がある雪印種苗です。農林水産省が今年2月、雪印種苗が販売する種子に種苗法違反の表示があったとして、同社に原因究明や再発防止策の報告を求めていました。
 雪印種苗と雪印メグミルクは27日夜、札幌市内で記者会見を開き、経緯を説明しました。
 それによりますと、第三者委員会の調査の結果、雪印種苗が牧草用の種子などを販売する際に、不足分を補ったり在庫処理をしたりする目的で別の品種に偽装したり、ほかの品種を混ぜたりして販売していたことが判明したといいます。
 こうした偽装は、2002年にグループ会社の「雪印食品」で補助金の詐取を目的とする牛肉の産地偽装表示が発覚するまで、長年にわたって組織的に行われていたということです。
 さらに2002年以降も、雪印種苗は偽装を公表せずに隠蔽していた上、その後も少なくとも2つの品種で合わせて4件の偽装があり、ほかにも偽装かどうか判断できないケースも多数あったということです。
 雪印種苗はこうした偽装について、2014年に内部関係者とみられる人からの告発などを受けて社内調査をしましたが、その際、一部の役員らが証拠隠滅や事実と異なる話をするなど、隠蔽も行われていたということです。
 笠松宏一副社長は記者会見で、「多大なるご迷惑とご心配をおかけしました。今回のことを真摯(しんし)に受け止め、再発防止に全員で取り組んでまいります」と謝罪した上で、一連の偽装や隠蔽について「会社の売り上げや利益につながるような誤った判断や、情報を開示しないという風土が根底にあり、隠蔽偽装という形になったのではないかと考えている」と述べました。
 雪印種苗は種子の品種を偽装した以外にも、牧草や飼料、作物の種子の品種名を表示しないまま販売するなどの行為も行っていたということです。
 問題の責任を取って、雪印種苗の赤石真人社長が27日に引責辞任し、親会社の雪印メグミルクの西尾啓治社長など役員も月額報酬の減額を予定しているということです。今後、品質管理の現地監査などグループのガバナンス体制を強化し、再発防止を図るとしています。

 2018年4月28日(土)

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■成育医療研、ES細胞を応用した臨床試験を申請 実施されれば国内で初めて [健康ダイジェスト]

 受精卵から作製され、人のさまざまな体の組織に変化するES細胞(胚性幹細胞)から作った肝臓の細胞を使って、病気の乳児を治療する臨床試験(治験)を国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の研究チームが、厚生労働省に承認申請しました。ES細胞を応用した臨床試験が実施されれば、国内では初めてです。
 国立成育医療研究センターの福田晃也医長の研究チームは、肝臓で特定の酵素が働かないため、血液中の有毒物質であるアンモニアを分解できない難病の「尿素サイクル異常症」の乳児に、ES細胞から作った肝臓の細胞を移植することで治療することを目指しています。
 3月、厚労省に臨床試験の実施を申請しており、承認されれば、早ければ今年秋にも1例目を行い、2年間で5人程度に実施して効果を評価することにしています。
 尿素サイクル異常症は、肝臓移植以外には根本的な治療法はありませんが、体が小さいと移植できないため、生後3カ月から5カ月ほどしてから行いますが、それまでの間に亡くなってしまうケースがあるということです。今回の臨床試験でも根治できず、最終的には肝臓移植が必要ですが、血液中のアンモニア濃度を適正に下げることができれば、それまでの容体の安定化が期待できます。
 研究チームによりますと、ES細胞の臨床応用は海外で進んでいますが、日本では受精卵からES細胞を作製することに対して生命倫理上の問題点が議論され、実施されていません。
 国立成育医療研究センターの福田医長は、「肝臓を移植するまでの間の治療として有効だと考えていて、安全に実施できるようにしたい」と話しています。

 2018年4月28日(土)

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