SSブログ

■2型糖尿病患者、12~2月に数値悪化 寒さによる運動不足、食生活の乱れなど要因か [健康ダイジェスト]

 生活習慣の乱れなどが原因となる2型糖尿病の患者は、冬場(12~2月)に血糖や血圧などのコントロールが悪化するとの研究結果を、東京慈恵医大の坂本昌也・准教授らの研究チームがアメリカの医学誌に発表しました。
 全国38病院で2013~2014年に、月1回以上の通院を続けた患者4678人が対象。(1)直近1~2カ月の血糖の状態を示すHbA1cヘモグロビンエーワンシー (2)血圧(3)血中のLDL(悪玉)コレステロール値の月別の変化を調査したところ、いずれも冬場(12~2月)は数値が高く、夏場(6~8月)は低いことがわかりました。
 また、これら3つの項目すべてで、治療上望ましい基準値を達成した患者の割合を調べると、夏場は15・6%だったのに対して、冬場は9・6%にとどまりました。冬のほうが夏より数値が悪かった理由として、寒さによる運動不足、年末年始の食生活の乱れ、風邪などが要因として考えられるといいます。
 糖尿病患者の多くは、高血圧や脂質異常症を伴い、動脈硬化を引き起こしやすくなります。動脈硬化が進むと、脳梗塞(こうそく)や心不全などのリスクが高まるため、糖尿病患者は血糖だけでなく、血圧や悪玉コレステロールの管理も大切です。
 坂本准教授は、「特に冬場は、医療者は治療強化、患者は生活習慣の改善が重要だ」と話しています。

 2019年2月26日(火)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■蚊の吸血行動を抑える物質、ロックフェラー大など発見 感染症対策に期待 [健康ダイジェスト]

 蚊の吸血行動を抑える物質を見付けたと、アメリカのロックフェラー大などが発表しました。蚊が人から人へとウイルスを媒介する感染症の対策に使える可能性もあるとして注目されます。論文がアメリカの科学誌「セル」に掲載されました。
 研究チームは、人の体内で食欲の調節にかかわっている特殊なタンパク質に似た物質が、ジカウイルス感染症(ジカ熱)やデング熱を媒介するネッタイシマカにもあることに着目。その物質の働きを高める化合物を突き止めました。
 この化合物をネッタイシマカに与えると、動物に近付いて血を吸うといった吸血行動の頻度が抑えられるようになりました。研究チームは、特殊なタンパク質に似た物質の働きにより蚊の「満腹感」が増したためとみており、「蚊が媒介する感染症の広がりを防ぐ新たな手法になる」としています。
  嘉糠洋陸(かぬかひろたか)・東京慈恵会医科大教授(熱帯医学)は、「蚊は満腹になるまで血を吸うと、人間から離れる。この現象に着目した素晴らしい研究だ」と話しています。

 2019年2月26日(火)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■がん免疫治療薬の効果、筋肉量が多い肺がん患者ほど長続き 大阪大が研究 [健康ダイジェスト]

 「オプジーボ」などの新しいがん免疫治療薬の効果は、筋肉量が多い患者ほど長続きするという研究結果を、大阪大の研究チームがまとめました。「筋肉量が、薬の効果を予測する指標の一つになる可能性がある」としています。論文がイギリスの科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載されました。
 体内の免疫を活性化させてがんを攻撃するオプジーボや「キイトルーダ」は、一部の患者には劇的な効果がありますが、どの患者に効くかを事前に予測することは難しいという課題がありました。
 研究チームは、オプジーボやキイトルーダの投与を受けた肺がん患者42人を対象に、アジア人の平均的な筋肉量と比較し、筋肉量が多いグループと少ないグループに分け、薬の効果を調べました。
 その結果、筋肉量が多いグループの20人では、薬の効果が7カ月ほど続いたのに対し、筋肉量が少ないグループの22人では、薬の効果が2カ月ほどしか続きませんでした。薬の効果が1年以上続いた人の割合も、筋肉量が多いグループのほうが多くなりました。
 研究チームの白山敬之特任助教(呼吸器内科)は、「筋肉からは、がんの増殖を抑える物質が分泌されているとの報告もある。治療効果を上げるため、運動などで筋肉量を維持する取り組みが大切になるかもしれない」と話しています。

 2019年2月26日(火)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

■東北大が「日本人基準ゲノム配列」作成し、ネットで公開 国際基準ゲノムとの差異解消 [健康ダイジェスト]

 東北大の研究チームは25日、標準的日本人に特有の全塩基配列のひな型となる「日本人基準ゲノム配列」を作成し、研究などに広く活用できるようインターネット上に公開したと発表しました。課題だった人種による違いを解消して一般的な日本人のゲノムを従来より正確に調べることができ、個人に応じた治療への礎になるといいます。
 個人の希少疾患などの原因を調べる場合、その人のゲノム配列のどこに変異があるかを比較するため、基準となる配列が必要となります。従来は、2003年に完了した「国際ヒトゲノム計画」に基づく国際的な基準配列が使われています。しかし、ヨーロッパ系とアフリカ系の集団を祖先に持つ人に由来し、一般的な日本人に特有の変化が反映されていないため、解析の際に誤りが出ることが問題となっていました。また、日本人の遺伝性の原因が強く疑われる疾患に対しても、半数程度の症例でしか原因となる遺伝子が同定できていませんでした。
 今回の配列は、東日本大震災を機に地元住民らの健康に関する追跡調査などをしている東北大の「東北メディカル・メガバンク機構」が、調査の参加者3人から同意を得て提供されたDNAを基に作成。2016年から部分的に作成・公開してきましたが、今回全体をつないで配列が完成しました。国際的な基準配列と比べ、24万6000カ所の塩基に違いがあり、うち98%を置き換えることに成功したといいます。
 機構長の山本雅之教授は、「(データの基になった)3人は東北の人に偏らないよう地域バランスに配慮した。臨床応用では、小児希少疾患などの病因の解明率を上げることができる」と話しています。

 2019年2月26日(火)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康