■用語 ビタミンB1欠乏性ニューロパチー [用語(ひ)]
ビタミンB1の欠乏から、神経細胞が損傷して生じる神経障害
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーとは、ビタミンB1の摂取不足、あるいは体内での消費過剰によってビタミンB1が欠乏し、神経細胞が損傷することによって生じる神経障害。脚気(かっけ)、ビタミンB1欠乏症とも呼ばれます。
ビタミンB1は、細胞がエネルギーとして利用する糖質の代謝に重要なビタミンです。偏食、過度のダイエット、激しい運動、重労働、過剰なアルコール摂取、妊娠、授乳、甲状腺(せん)機能高進症などでビタミンB1の消費が一時的に増大した際に、糖質の代謝異常が起こり、血液や筋肉に、糖質の不完全燃焼の産物であるピルビン酸や乳酸が蓄積されます。
そうなると、細胞が十分なエネルギーを得られず、神経機能の調節や消化機能が衰えて、神経障害が起こります。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの症状としては、初めは体がだるい、手足がしびれる、動悸(どうき)がする、息切れがする、手足にしびれ感がある、下肢がむくむなどが主なものです。進行すると、足を動かす力がなくなったり、膝(ひざ)の下をたたくと足が跳ね上がる膝蓋腱(しつがいけん)反射が出なくなり、視力も衰えてきます。
かつては、脚気衝心(しょうしん)といって、突然胸が苦しくなり、心臓まひで死亡することもありましたが、現在ではこのような重症例はほとんどありません。
しかし、三食とも即席ラーメンを食べるといったような極端に偏った食生活によるビタミンB1欠乏性ニューロパチーなどが、最近は若い人に増えてきています。インスタント食品やスナック菓子には脂質とともに糖質も多く含まれているのですが、この糖質の消費に必要なビタミンB1の摂取量が足りていないのです。
また、過度なダイエットや欠食、外食によって、女子大学生の血中総ビタミンB1の値が非常に低いことも報告されています。
さらに、糖尿病の発症者と、高齢の入院患者にも、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーが増えてきているとされます。糖尿病の場合は、血液中の糖質に対するビタミンB1の相対的な不足が原因となり、高齢の入院患者の場合は、高カロリー(糖質)の輸液に対してやはりビタミンB1の不足が原因となります。
食事の代わりに酒を飲むといったアルコール依存症の人も、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーになる確率が高いと見なされています。ビタミンB1の欠乏以外に、アルコールそのものによる神経の障害から手足のしびれが起こり、特に夜間に強いビリビリとした痛みが多いのも特徴で、燃える足症状ともいいます。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの検査と診断と治療
神経内科、ないし内科の医師によるビタミンB1欠乏性ニューロパチー(脚気、ビタミンB1欠乏症)の検査では、ハンマーなどで膝の下を軽くたたく、膝蓋腱反射を利用した方法が広く知られています。足がピクンと動けば正常な反応で、何も反応がなければビタミンB1欠乏性ニューロパチーの可能性がありますが、診断を確定する検査ではありません。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの治療では、ビタミンB1サプリメントを投与します。ただし、神経障害の回復には時間がかかるとされています。また、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの症状は回復したようにみえても、数年後に再発することがあるので注意が必要です。
ビタミンB1はいろいろな食べ物の中に含まれているので、偏食さえしなければ、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーを起こすことはほとんどありません。過度のダイエット、朝食や昼食を抜く、外食で食事をすませる、インスタント食品に偏るなどの食生活では、ビタミンB1の不足を招き、発症しやすくなります。
ただし、ビタミンB1が不足していても、他の栄養素のバランスがいい場合は、すぐに発症しません。食生活に偏りがあって、疲労感や倦怠(けんたい)感が続いている場合は、潜在的ビタミンB1欠乏症と考えて、食生活を改善する必要があります。
お勧めなのは玄米食。玄米にはビタミンB1が多く含まれているからで、玄米を精米した白米ではほぼ全部のビタミン類が取り除かれています。玄米のほかにビタミンB1を多く含む食品には、豚肉、うなぎ、枝豆、えんどう豆、大豆(だいず)、ごま、ピーナッツなどがあります。これらをうまく組み合わせて、ビタミンB1を摂取していきましょう。
ビタミンB1を添加している強化米や強化精麦を利用するのも、1つの方法です。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーとは、ビタミンB1の摂取不足、あるいは体内での消費過剰によってビタミンB1が欠乏し、神経細胞が損傷することによって生じる神経障害。脚気(かっけ)、ビタミンB1欠乏症とも呼ばれます。
ビタミンB1は、細胞がエネルギーとして利用する糖質の代謝に重要なビタミンです。偏食、過度のダイエット、激しい運動、重労働、過剰なアルコール摂取、妊娠、授乳、甲状腺(せん)機能高進症などでビタミンB1の消費が一時的に増大した際に、糖質の代謝異常が起こり、血液や筋肉に、糖質の不完全燃焼の産物であるピルビン酸や乳酸が蓄積されます。
そうなると、細胞が十分なエネルギーを得られず、神経機能の調節や消化機能が衰えて、神経障害が起こります。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの症状としては、初めは体がだるい、手足がしびれる、動悸(どうき)がする、息切れがする、手足にしびれ感がある、下肢がむくむなどが主なものです。進行すると、足を動かす力がなくなったり、膝(ひざ)の下をたたくと足が跳ね上がる膝蓋腱(しつがいけん)反射が出なくなり、視力も衰えてきます。
かつては、脚気衝心(しょうしん)といって、突然胸が苦しくなり、心臓まひで死亡することもありましたが、現在ではこのような重症例はほとんどありません。
しかし、三食とも即席ラーメンを食べるといったような極端に偏った食生活によるビタミンB1欠乏性ニューロパチーなどが、最近は若い人に増えてきています。インスタント食品やスナック菓子には脂質とともに糖質も多く含まれているのですが、この糖質の消費に必要なビタミンB1の摂取量が足りていないのです。
また、過度なダイエットや欠食、外食によって、女子大学生の血中総ビタミンB1の値が非常に低いことも報告されています。
さらに、糖尿病の発症者と、高齢の入院患者にも、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーが増えてきているとされます。糖尿病の場合は、血液中の糖質に対するビタミンB1の相対的な不足が原因となり、高齢の入院患者の場合は、高カロリー(糖質)の輸液に対してやはりビタミンB1の不足が原因となります。
食事の代わりに酒を飲むといったアルコール依存症の人も、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーになる確率が高いと見なされています。ビタミンB1の欠乏以外に、アルコールそのものによる神経の障害から手足のしびれが起こり、特に夜間に強いビリビリとした痛みが多いのも特徴で、燃える足症状ともいいます。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの検査と診断と治療
神経内科、ないし内科の医師によるビタミンB1欠乏性ニューロパチー(脚気、ビタミンB1欠乏症)の検査では、ハンマーなどで膝の下を軽くたたく、膝蓋腱反射を利用した方法が広く知られています。足がピクンと動けば正常な反応で、何も反応がなければビタミンB1欠乏性ニューロパチーの可能性がありますが、診断を確定する検査ではありません。
ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの治療では、ビタミンB1サプリメントを投与します。ただし、神経障害の回復には時間がかかるとされています。また、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーの症状は回復したようにみえても、数年後に再発することがあるので注意が必要です。
ビタミンB1はいろいろな食べ物の中に含まれているので、偏食さえしなければ、ビタミンB1欠乏性ニューロパチーを起こすことはほとんどありません。過度のダイエット、朝食や昼食を抜く、外食で食事をすませる、インスタント食品に偏るなどの食生活では、ビタミンB1の不足を招き、発症しやすくなります。
ただし、ビタミンB1が不足していても、他の栄養素のバランスがいい場合は、すぐに発症しません。食生活に偏りがあって、疲労感や倦怠(けんたい)感が続いている場合は、潜在的ビタミンB1欠乏症と考えて、食生活を改善する必要があります。
お勧めなのは玄米食。玄米にはビタミンB1が多く含まれているからで、玄米を精米した白米ではほぼ全部のビタミン類が取り除かれています。玄米のほかにビタミンB1を多く含む食品には、豚肉、うなぎ、枝豆、えんどう豆、大豆(だいず)、ごま、ピーナッツなどがあります。これらをうまく組み合わせて、ビタミンB1を摂取していきましょう。
ビタミンB1を添加している強化米や強化精麦を利用するのも、1つの方法です。
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