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■屋内照明で抗菌・抗ウイルス効果を生む光触媒を開発 東大の研究チーム [健康ダイジェスト]

 屋内の照明でも高い抗菌・抗ウイルス機能を持つ光触媒の素材を開発したことを、東京大学の橋本和仁教授らの研究チームが11日に発表しました。
 研究チームは、感染リスクの高い空港や病院で効果を実証しました。2013年にも、新しい光触媒の素材を利用した製品が市場に出る見込みで、屋外利用が中心になっている光触媒の市場が拡大する可能性があります。
 成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトの一環。現行の光触媒は紫外線(UV)を当てることで汚れを分解したり、殺菌したりする機能を発揮していて、紫外線の少ない屋内で高い抗菌・抗ウイルス機能を持つものはこれまでありませんでした。2001年に屋内の照明を部分的に吸収する光触媒は開発されていますが、屋内での使用には効果が不十分でした。
 開発したのは、代表的な光触媒である酸化チタンの表面に、ナノサイズの銅の化合物を付着させて特殊な加工を施したもの。
 蛍光灯下の実験でこの光触媒を試したところ、大腸菌や多剤耐性菌、インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどの細菌やウイルスを1〜2時間で99パーセンと以上死滅させました。光のない暗所でも、高い抗菌・抗ウイルス機能を確認できました。
 また、病院のトイレの壁や空港で荷物を運ぶカートに使ったところ、70パーセント以上菌が減ったということです。
 研究チームのリーダーを務める橋本教授は、「光触媒が、屋外だけでなく、室内でも使えるようになったことは大きな成果で、今後の実用化に期待したい」と話しています。
 この新しい光触媒の素材は昭和タイタニウムが原料を生産し、新たに設立されたコンソーシアム(共同企業体)に参画しているパナソニックやTOTO、日本板硝子、太陽工業などがフィルムやタイル、塗料、ガラス建材、空気浄化システムなどとして順次、展開していきます。
 2011年で700億円程度の光触媒市場は、今後20年間で3兆円近くに達すると見込まれます。

 2012年10月14日(日)




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