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■日本脳炎ワクチン、接種継続へ 厚労省専門家会議 [健康ダイジェスト]

 日本脳炎の予防接種を受けた子供2人がその後、死亡したことについて、厚生労働省の専門家会議は、いずれも明確な因果関係は認められないという見解をまとめ、今のワクチンを使った予防接種は継続されることになりました。
 日本脳炎の予防接種を巡っては、今年7月にワクチンの接種を受けた子供が1週間後に急性脳症で死亡したことや、10月には岐阜県美濃市で10歳の男の子が接種直後に意識を失い、その後、死亡したことが厚労省に報告されています。
 このため、厚労省の専門家会議が、検査データや血液などを詳しく調べたところ、急性脳症で死亡した子供には、別の感染症の症状があり、接種の3日後に肺炎を起こしていたことがわかりました。専門家会議は、感染症が急性脳症を引き起こした可能性が高く、ワクチンの接種との明確な因果関係は認められないという見解をまとめました。
 また、岐阜県美濃市の子供には、持病の治療薬として一緒に飲むと死亡する危険性があるとされる薬が処方されていて、血液からも薬の成分が高い濃度で検出されたということです。専門家会議は、薬の副作用による突然死の可能性も考えられ、ワクチンとの直接的な因果関係は認められないという見解をまとめました。
 こうした検証結果を受けて、厚労省は今のワクチンを使った日本脳炎の予防接種を継続することを決めました。
 日本脳炎ワクチンの予防接種では、2004年に女子中学生が接種後、けいれんや運動障害などの症状が出る脳神経系の病気である急性散在性脳脊髄炎にかかり、厚労省は急性散在性脳脊髄炎の重症例との因果関係が認められるとして、2005年に「積極的な勧奨」を控えました。
 2009年6月より、マウスの脳を利用した旧ワクチンから、動物の脳が使われず副作用が少ないとされる乾燥ワクチンが使われていますが、重い副作用の例も厚労省に報告されていました。
 今後は、今のワクチンに関して死亡や重い障害を伴う副作用の例が報告された場合には、緊急に専門家を招集して複数のチェック項目に基づいて検討し、接種中止などの対応を判断することになります。

 2012年12月13日(木)




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