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■アスピリンで大腸ポリープの再発を抑制 大腸がん予防に期待も [健康ダイジェスト]

 解熱鎮痛剤のアスピリンをのむと、大腸ポリープの再発リスクが低下することを厚生労働省研究班が臨床試験で明らかにしました。研究班の論文は、国際的な消化器病関連ジャーナル誌「GUT」(電子版)に掲載されました。
 ポリープは進行して大腸がんになる可能性が高いとされるため、胃がんの次に患者が多い大腸がんの予防につながると期待されます。
 ただし、大腸がんを完全に予防できるという結果ではなく、厚労省研究班は「アスピリンには消化管出血などの副作用を起こす危険もあり、自己判断での服用は避けてほしい」としています。
 臨床試験は、国立がん研究センター(東京都中央区)や京都府立医大(京都府京都市)など国内19施設が参加し、2007年から実施。大腸ポリープを切除した患者311人について調べました。
 その結果、2年間毎日100ミリグラムのアスピリンをのんだグループで大腸ポリープが再発した人は、偽薬(プラセボ)のグループよりも約4割少なくなりました。この有効性は、喫煙者では示されず、非喫煙者に限り有効であることも新たにわかりました。
 欧米では、アスピリンが大腸ポリープを抑制するとの報告がありますが、日本国内で確認されたのは初めて。今後、大規模検証により、罹患率の高い大腸がんの予防法としての確立が期待できます
 国立がん研究センター研究所の武藤倫弘・がん予防研究分野ユニット長は、「アスピリンは副作用がわかっているので安全に使える。症状が重く、大腸全摘出にもつながる家族性大腸腺腫症やリンチ症候群などの治療への使用が期待できる」と話しています。
 臨床試験では、胃潰瘍などの副作用を避けるため、胃で消化できる市販薬でなく腸で消化する処方薬を使いました。 
 武藤さんは、「副作用もあるので、がん予防のため市販薬を購入するのは控えてほしい」としています。
 アスピリンは、別名アセチルサリチル酸。頭痛や発熱などを抑えたり、脳梗塞を治療したりする薬として世界で広く使われ、100年の歴史を持ちます。大腸がん予防のための使用は、世界でまだ認められていません。消化管出血や脳出血などの副作用があります。

 2014年2月13日(木) 

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