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■大阪医大の元講師、無届けで再生医療か アンチエイジング目的 [健康ダイジェスト]

 大阪医科大学(大阪府高槻市)の元講師が在職中に、国に必要な届け出などをせずに脂肪幹細胞を人に投与する再生医療を行った疑いがあるとして、大阪府警が大阪医大や元講師の関係先などを再生医療安全性確保法違反容疑で9月に家宅捜索したことが明らかになりました。
 厚生労働省も8月に立ち入り検査に入っており、刑事告発も含めた対応を検討しています。
 脂肪組織に含まれる幹細胞は、脂肪や軟骨、骨などさまざまな組織に分化するという報告があります。自らの脂肪組織由来の幹細胞を使って、しわ取りや軟骨再生などとうたう再生医療が、さまざまなクリニックで自由診療として提供されています。
 同法では、再生医療を提供する場合は専門家による審査会を経て、国に計画を提出する必要があります。細胞を加工する施設も許可などを得る必要があります。
 大阪医大によると、元講師は長く再生医療の研究を続けている50歳代の男性医師。今春、専門家による審査や国への届け出を経ないまま、同大の研究施設で40~80歳代の知人の男女4人から脂肪組織を採取し、脂肪幹細胞を培養しました。さらに、このうちの40歳代女性にアンチエイジング目的で脂肪幹細胞を点滴投与したといいます。
 幹細胞を点滴投与した場合、肺の血管が詰まる肺塞栓(そくせん)などが起きる可能性があると指摘されています。同大によると脂肪幹細胞の投与を受けた女性や、脂肪組織を採取された3人に健康被害はみられないといいます。
 大学は内部からの情報提供を受けて、こうした事態を5月に把握し、調査委員会を立ち上げて、聞き取り調査などを実施。元講師を8月に諭旨解雇しました。
 再生医療安全性確保法は、安全性や効果が十分に確認されないまま、美容外科などで細胞を使った再生医療が自由診療で提供されていたことなどを踏まえ、2014年に施行されました。

 2019年10月25日(金)

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■大原薬品工業、胃潰瘍治療薬を自主回収 発がん性物質を検出 [健康ダイジェスト]

 大原薬品工業(滋賀県甲賀市)は23日、胃潰瘍などの治療薬「ニザチジン」の一部を自主回収すると発表しました。発がん性物質であるNーニトロソジメチルアミンが、2 ロットから管理⽔準を超えて検出されたため。
 同製品は、Nーニトロソジメチルアミンの検出で問題視され、すでに自主回収が行われている「ラニチジン」と「類似の化学構造を有する」として、厚生労働省が同社を含めた製造販売会社に対し、成分を分析するよう指示していました。 回収対象は、2017年4月~2018年5月に出荷された製品の一部で、ニザチジンカプセル75mg「オーハラ」KD11の1ロット、ニザチジンカプセル150 ㎎「オーハラ」KD17の1ロットの2ロット。分析の結果、他のロットについては、問題が認められなかったとしています。
 回収対象となるのは、卸53カ所、医療機関514施設。なお、患者に処方された薬剤の回収は行いません。これまでに健康被害は報告されていません。

 2019年10月25日(金)

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■用語 サーモンパッチ [用語(さ行)]

[黒ハート]新生児に多くみられ、額の中央、上まぶたなど顔の中央に近い部分に現れるあざ
 サーモンパッチとは、額の中央、上まぶた、上唇、鼻背など顔の中央に近い部分に現れる、紅鮭(べにざけ)の赤身に似た淡紅色ないし暗赤色のあざ。正中部母斑(ぼはん)とも呼ばれます。
 生まれた時からあり、多くは帯状や逆三角形の形をしており、平らで濃淡のむらは少なく、境界線は不明瞭です。新生児の20〜40パーセントに現れると見なされています。
 圧迫すると一時的に色が消えることが特徴で、新生児が力んだり、泣いたりすると、色が濃くなることがあります。
 生後6カ月くらいで薄くなり、上まぶたにあるサーモンパッチの大部分は、1歳ごろまでに自然に消失します。眉間(みけん)から額の中央、上唇にあるサーモンパッチの大部分も、1歳6カ月ごろまでに自然に消失します。
 しかし、眉間から額の中央にあるサーモンパッチは、まれに成人になっても残ります。成長とともに拡張した血管が自然に細かくなって目立たなくなっても、やはり力んだり泣いたり、飲酒したりすると赤く浮かび上がることがあるという人は、多いようです。
 サーモンパッチの原因は、皮膚の真皮表層での毛細血管の機能的拡張だとされています。毛細血管の内部の血液によって、皮膚の表面が淡紅色ないし暗赤色に見えます。
 このサーモンパッチが後頭部から頸(けい)部(うなじ)にかけてできた場合は、ウンナ母斑と呼ばれます。ウンナ母斑は消失するのに時間がややかかりますが、3歳ごろには半数が消えます。しかし、一生消えない場合もあります。
 1歳をすぎてもサーモンパッチが消えない場合は、念のため皮膚科の医師を受診することが勧められます。サーモンパッチが残っている成人で、どうしても気になる人も、治療を受けることが勧められます。
[黒ハート]サーモンパッチの検査と診断と治療
 皮膚科の医師は通常、見た目と経過から診断します。一般的には、サーモンパッチは自然に消えていく場合が多いので、治療せずに経過をみます。
 単に色調だけを自然経過よりも早期に淡くしたい場合には、パルス色素レーザー治療を行います。完全に消えず成人まで残る可能性があるもの、成人になっても残ったものは、露出部位のあざなので、パルス色素レーザー治療を行います。
 パルス色素レーザー治療は、傷を残さずに赤みを消退させることができます。術後に残った傷が目立ちますので、手術を行うことはありません。
 ウンナ母斑は、髪に隠れて目立たない部位に生じるので、ほとんど治療しません。成人まで残っていても、悪性になることはないため、大半は治療をしません。美容的に気になる場合には、パルス色素レーザー治療を行います。

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