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■一般市民による心肺蘇生で、AED使用は2パーセント [健康ダイジェスト]

 病院外で突然、心肺停止した人を一般市民が目撃した際に、心臓に電気ショックを与えて救命するAED(自動体外式除細動器)を実際に使ったケースは、2008年の1年間で2パーセントにとどまっていました。
 総務省消防庁が全国の消防本部や消防局からデータを集めてまとめたところ、08年に心筋梗塞(こうそく)などで患者が心肺停止した6万3283件のうち、病院以外の一般市民の前で起きたケースは2万769件。このうちほぼ半数の9970件で市民による心肺蘇生がなされていましたが、AEDが使われたのは429件(2.1パーセント)にとどまっていました。05年の46件に比べると10倍近く増えていましたが、まだ使用率は低いまま。
 消防庁によると、AEDを使わなかった場合の患者の1カ月後の生存率は9.8パーセントなのに対して、使用した場合の生存率は43.8パーセントで4.5倍に上昇します。1カ月後の社会復帰率も未使用では5.6パーセントなのに対して、使用した場合は38.2パーセントで6.8倍に急上昇します。
 調査結果について、消防庁は「救急隊員が到着するまでに、少しでも早く処置をしてもらうことが救命につながる。もっと多くの人に使ってもらえるよう啓発したい」としています。04年から一般市民の使用が可能となったAEDの設置数が急増する一方で、周知が進まず、使用に不安を抱く人も多いことなどが、使用率が低い原因とみられます。
 厚生労働省研究班によると、AEDの設置台数は08年末で約20万台。医療機関や消防署以外では、公的施設や商業施設、マンションなど市民が使える場所に約15万台設置されています。しかし、使用法を学べる機会は、各地の消防署で開かれる「講習会」などに限られているのが現状です。

 2010年3月20日(土)




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