SSブログ

■新型インフルエンザ、ワクチン生産態勢整わず 2500万人分のめど立たず [健康ダイジェスト]

 毒性や感染力が非常に強い新型インフルエンザが発生した際、国は半年以内に国民全員分のワクチンを製造できる態勢を整える計画を進めていますが、このうち2500万人分の生産態勢のめどが立たなくなり、厚生労働省は事業の見直しを含めて検討することになりました。
 新型インフルエンザが発生した場合、国は国民全員にワクチンを接種できるよう、およそ1億3000万人分のワクチンを半年以内に製造する態勢を再来年3月までに整える計画を進めています。
 しかし、厚生労働省は先月、新たにワクチン開発事業に応募した2社について「条件が合わなかった」と不採択にしました。
 昨年11月、国の助成で生産態勢を整える予定だった4社のうち、2500万人分を担当していた1社の大阪・吹田市のワクチンメーカー、阪大微生物病研究会が、製造したワクチンの効果が基準を満たさなかったため、ワクチン開発事業から撤退したため、再公募していました。
 他国で発生するなどしたウイルス株を入手してから半年以内のワクチン製造態勢は政府の行動計画で定められ、厚労省は2011年度に新製法の開発事業を開始。4社に計約1190億円を支援していました。
 残りの3社、武田薬品(大阪市)、第一三共の子会社である北里第一三共ワクチン(埼玉県北本市)、ワクチン生産の財団法人である化学及血清療法研究所(熊本市)は開発を継続中で、計1億500万人分の態勢は確保できる見込みながら、2500万人分の生産態勢を整えるめどが立たなくなったということで、厚労省は事業の見直しを含めて検討することになりました。
 厚労省は今月下旬に専門家を集めて会議を開き、今後の方針を協議することにしています。
 2009年に日本で新型インフルが大流行した際には、生産に2年近くかかる体制だったために国産ワクチンの用意が間に合わず、海外メーカーの製品を緊急輸入しました。世界的に流行した場合は、海外でも品薄になって輸入が難しくなる可能性が高く、国産品を素早く作れる態勢を整えることが課題となっています。

 2013年11月5日(火)




nice!(16)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 16

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0