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■温州ミカンと大豆もやしが「機能性表示食品」に 生鮮食品では初めて [健康ダイジェスト]

 消費者庁は8日、JAみっかび(静岡県浜松市)の温州ミカンと、発芽野菜を生産・販売するサラダコスモ(岐阜県中津川市)の大豆もやしについて、事業者の責任で健康効果をうたえる「機能性表示食品」の届け出を受理しました。
 4月の制度開始後、サプリメントを含め70件超の加工食品が受理されたましが、生鮮食品の受理は初めて。産地や小売店では、消費者に付加価値を認められ、ほかの商品より高く販売できるかどうか注目しています。
 JAみっかびは11月に「三ケ日みかん」の商品名で出荷し、サラダコスモは10月7日に「大豆イソフラボン子大豆もやし」の商品名で発売します。いずれも「骨の健康に役立つ」などとパッケージに表示します。
 JAみっかびの温州ミカンは、糖度が高いものに骨の健康を保つ効果がある成分のβ―クリプトキサンチンを多く含みます。糖度を測る光センサー選果機に8億円を活用し、独自商品の出荷にめどを付けました。
 同エリアの温州ミカンはいち早くブランド化を進め、東京都内の卸売市場における1~3月の平均単価は全体平均より1割高くなりました。青果卸大手は、「健康志向をうまくとらえれば一段の上昇が期待できそう」と話しています。
 サラダコスモは大豆もやしについて、「スーパーや百貨店の引き合いがあり、売り上げを倍増したい」と期待しています。一般にもやしは産地などの特徴を打ち出しにくく、価格はほぼ横並びでした。
 消費者庁によると、ほかに複数の生鮮食品の届け出があり、「書類が整い次第、受理したい」としています。とりわけ、温州ミカンの産地は愛媛県や和歌山県などと広く、同様の届け出が相次ぐ可能性があります。
 ただ、メーカーが成分を調整しやすい加工食品に比べ、生育環境に左右される生鮮食品では、機能性表示をどう正確に消費者へ訴えていくかが課題になります。農業・食品産業技術総合研究機構の山本万里・食品機能研究領域長は、「機能性をもたらす成分を一定に保つのは難しい」と指摘しています。
 首都圏を地盤とするスーパーは、「一般の生鮮品と違いがまだわかりにくく、しばらく様子をみたい」とし、すでに販売している機能性表示の加工食品についても、「今のところ売れ行きは堅調だが、物珍しさによる購入もある」とし、消費者の節約志向が根強い中で慎重な見方をしています。
 機能性表示食品は、アルコール類を除く加工食品や生鮮食品が対象。体の特定部位への効果を示す論文などの科学的根拠を消費者庁に届け、受理されれば「おなかの調子を整える」「肝臓の働きを助ける」などと表示できます。届け出から60日後以降、包装に機能を表示できるようになります。

 2015年9月9日(水)

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