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■京都大など、iPSから免疫細胞の作製に成功 がん治療に応用へ [健康ダイジェスト]

 人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、がん細胞や病原体などを攻撃する免疫の「司令塔役」を担う免疫細胞を作製することに成功したと、京都大学iPS細胞研究所などが発表しました。
 がん免疫療法の効果向上や、患者に直接投与する新たなワクチン療法の技術開発に応用できるといいます。成果は25日、アメリカの科学誌「ステムセル・リポーツ」(電子版)に掲載されました。
 免疫細胞には、がん細胞などへの攻撃を命じる司令塔役の「ヘルパーT細胞」や、命令を受けて活性化する攻撃役の「キラーT細胞」などがあります。
 iPS細胞研究所の金子新(しん)准教授らは、人の血液から取り出したヘルパーT細胞からiPS細胞を作製し、このiPS細胞に免疫細胞への変化を促すタンパク質や遺伝子を加えるなどして、ヘルパーT細胞とほぼ同じ機能を持つ細胞を作製しました。この細胞と一緒に培養して活性化させたキラーT細胞を、がんのマウス10匹に投与したところ、がん細胞の増殖が抑えられ、60日たってもすべて生きていました。投与しなかった5匹では、1匹しか生き残りませんでした。
 がん患者の多くでは、免疫細胞が減少し、働きも低下。今回の手法を使えば、増殖が難しい免疫細胞を大量に作ることができるといいます。
 金子准教授は、すでにiPS細胞からキラーT細胞を作製することにも成功しており、「免疫機能を回復させる新しいがん治療法を開発したい」と話しています。

 2018年5月27日(日)

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