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■がんゲノム医療に保険適用を初めて決定 最適な治療薬の選択早く [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は29日、がん患者の遺伝情報から個人に最適な治療薬を選ぶ「がんゲノム医療」への保険適用を初めて決めました。治療薬を選ぶまでの医療費は56万円となります。
 がん治療ではがんの遺伝子変異をもとに薬を選ぶものの、従来は一度の検査で少数の遺伝子しか調べられませんでしたが、がんゲノム医療では多くの遺伝子を調べられます。最適な治療薬が早く見付かる可能性が高くなります。
 29日午前に厚労相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)の総会を開き、了承されました。保険診療の対象になるのは「がん遺伝子パネル検査」。シスメックスと中外製薬がそれぞれ保険適用の希望を申請していました。6月1日から適用になる見通し。
 がんは遺伝子の変異を切っ掛けに発症します。遺伝子の変異を探し、対応する治療薬を投与すれば高い効果が期待できます。がん遺伝子パネル検査はがん組織などの100以上のがんの遺伝子を一度に調べ、専門家が結果を解析して最適な治療薬の選択につなげます。
 検査は保険外診療だったため費用は数十万円と高額でした。保険適用で患者は原則3割負担になります。1カ月の自己負担の上限を定めた高額療養費制度を利用できれば、自己負担はさらに抑えられます。
 ただ対象は固形がんの患者で、最適な治療法である「標準治療」を終えた場合などに限られます。検査をしても治療薬の選択につながるケースは1~2割とされます。
 保険適用に当たり、厚労省は患者から同意を得られる場合、病院に国立がん研究センターへの遺伝情報の提供を義務付けることにしました。データを集積することで精度を高めるための研究や創薬などに生かします。

 2019年5月29日(水)

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