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■アメリカで12月11日にも新型コロナワクチン接種開始へ 保健当局の高官が言及 [健康ダイジェスト]

 アメリカで初めて緊急使用許可を申請した製薬大手ファイザーの新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、ドナルド・トランプ政権の開発支援計画「ワープスピード(超光速)作戦」を率いるモンセフ・スラウイ博士は22日、CNNテレビの番組で「手続きが順調に進めば、12月11日か12日に最初の予防接種が行われる」との見通しを示しました。
 アメリカ食品医薬品局(FDA)は12月10日に、ファイザー製ワクチンの安全性や有効性を審議する予定。スラウイ氏は番組で、「緊急使用が認められてから24時間以内にワクチンが接種場所に輸送される計画だ」と述べました。
 また、スラウイ氏は12月中に全米の2000万人がワクチンを接種する可能性があるとし、それ以降は1カ月ごとに3000万人が接種できるとの見方を示しました。
 スラウイ氏は、アメリカ社会の一定の人口が免疫を獲得し、新型コロナウイルス感染症の流行が抑制される「集団免疫」の状態に至るには、「人口の70%程度」が予防接種を受ける必要があるとも指摘。ワクチンがアメリカ国民に行き渡り、予防接種の効果が確認されて、経済・社会活動を元通りに再開できる時期を「来年5月中」と語りました。
 ただ、アメリカのギャロップ社の世論調査で、予防接種を受けると答えた人は、58%に止まっています。予防接種の普及に向けてワクチンの信頼性が課題とされる中、アメリカ国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は、同日出演したCBSテレビの番組で、「透明性」の確保がカギを握るとの見解を示しました。
 アメリカのバイオテクノロジー企業モデルナも、近く自社製ワクチンの緊急使用許可をFDAに申請する見通し。
 ワクチンを巡っては、20カ国・地域(G20)各国から、ワクチン接種で途上国が取り残される懸念から、ワクチンを全世界で「公平に」入手できるよう求める声が上がっています。

 2020年11月23日(月)

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