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■新型コロナワクチン、アメリカが3回目の追加接種を承認 9月20日から18歳以上の成人に [健康ダイジェスト]

 アメリカのジョー・バイデン政権は18日、国内で新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)を9月下旬から始める計画を発表しました。ファイザー製とモデルナ製の2回のワクチン接種を終えた18歳以上の成人が対象となります。
 変異ウイルスのインド型(デルタ型)の感染拡大が深刻となる状況の中、ブースター接種によりワクチンの予防効果を維持する狙いです。
 9月20日の週から開始する計画で、ブースター接種するのは2回目の接種を終えてから8カ月後で、当初接種したワクチンと同じメーカー製とします。バイデン大統領は同日の記者会見で、「ブースターは予防効果を高め、感染拡大するデルタ型から身を守る最善の方法だ」と述べました。
 早期にワクチン接種した介護施設の入居者や医療従事者、高齢者などから、ブースター接種を進めます。アメリカ疾病対策センター(CDC)によると、アメリカでは全人口の51%に相当する1億6800万人超がワクチン接種を完了しており、時間の経過とともに低下する予防効果を維持するため、ブースター接種が必要としました。
 CDCのロシェル・ワレンスキー所長は同日の会見で、「特に重症化リスクの高い人や早期にワクチンを接種した人の間で、死亡や入院、重症化への予防効果が今後数カ月で低下する懸念がある」と述べました。デルタ型の感染拡大が顕著になった7月、モデルナ製の感染予防の有効性は年初の86%から76%、ファイザー製は76%から42%に低下したとするアメリカ医療機関の研究データなどを示しました。
 ブースター接種がデルタ型への予防効果を高めることも強調。バイデン政権のアンソニー・ファウチ首席医療顧問は、「ブースターにより、中和抗体の量は少なくとも10倍に膨らむ」と指摘し、モデルナの研究データを引用し、ブースター接種後に従来型やデルタ型に対する予防効果が高まると説明しました。
 アメリカではファイザー製とモデルナ製に加えて、1回接種のジョンソン・エンド・ジョンソン製(J&J)も承認されています。J&J製を接種した人もブースターが必要になる可能性が高く、今後数週間で出てくる臨床試験(治験)のデータをもとに判断するといいます。
 もっともブースター接種の開始前に、アメリカ食品医薬品局(FDA)の承認とCDCの専門家会合による推奨が必要になります。両者はブースター接種に当初否定的で、7月上旬には「現時点で必要ない」との共同声明を出していました。FDAは12日、人口の3%未満を占める免疫力の低い人を対象にブースター接種を承認しています。
 ブースター接種は独英仏やイスラエルなども実施計画を進めているものの、途上国での接種が進まない中で待つべきとの指摘も世界保健機関(WHO)から出ています。
 バイデン大統領はこうした意見に対して、アメリカがすでに1億回分のワクチンを寄付したと指摘。「他国が1回目を接種するまで3回目は待つべきとの意見があるが、そうは思わない。アメリカと世界を同時に救うことができる」と反論しました。

 2021年8月19日(木)




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