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■国内すべての新幹線が3月16日から全面禁煙に [健康ダイジェスト]

 東海道、山陽、九州新幹線の車内に設けられた喫煙ルームが3月16日から廃止され、国内すべての新幹線が全面禁煙となります。車内での喫煙が可能な最後の日である15日、新幹線の利用者からは愛煙家も含め禁煙は仕方ないという反応が相次ぎました。トイレでの「隠れたばこ」などマナーへの懸念も聞かれました。
 「今日は喫煙ルームを利用したが、明日、大阪に戻る時は我慢しないと」。東京駅でこう話したのは、大阪府寝屋川市の女性会社員(40)。会議などで長時間たばこを吸わないことには慣れているというものの、「今後、車内で隠れて吸う人が出ないか心配。私たち喫煙者はますます肩身が狭くなるが、だからこそマナーを守らないと」と訴えました。
 静岡市の男性会社員(50)は乗車前にもホームの喫煙ルームを利用する愛煙家。「毎週のように新幹線で東京や大阪を行き来している。必ず喫煙ルームの近くの座席を利用していたので寂しい」と話しています。最近は駅構内はもちろん周辺でも喫煙所が減っており、「時代の流れだから仕方ないが、新幹線を降りてからもたばこを吸える場所を探すのが大変になりそう」とため息をつきました。
 もちろん、全面禁煙を歓迎する声は多く、新大阪に向かうという埼玉県川口市の女性会社員(50)は、「全面禁煙は大歓迎。喫煙者は喫煙ルームから戻ってくるだけで臭う。それがなくなるのは助かる」と喜びました。
 1964年に東海道新幹線が開業した当時は全車両でたばこが吸えたものの、1976年に「こだま」の1両が初めて禁煙車となりました。
 その後は禁煙運動などの高まりとともに禁煙車が増え続け、1996年に喫煙車との割合が逆転。2003年施行の健康増進法で鉄道各社も含む事業者に受動喫煙の防止が義務付けられると、長野(現北陸)、東北、上越、秋田、山形の各新幹線が「全面禁煙」となりました。
 東海道・山陽新幹線は2007年登場の「N700系」から全席禁煙としたものの、デッキに喫煙ルームを設け、「車内分煙」の姿勢を続けてきました。
 3月16日以降、駅ホームの喫煙所での喫煙は可能ですが、新幹線に乗ってから降りるまで喫煙は一切不可能になりました。

 2024年3月16日(土)

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