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■O157感染、総菜「でりしゃす」全17店を閉店 感染で3歳女児死亡 [健康ダイジェスト]

 群馬、埼玉両県の総菜店「でりしゃす」の総菜を食べた男女計22人が腸管出血性大腸菌O157に感染し、東京都の3歳の女児が死亡した問題で、同店を運営する「フレッシュコーポレーション」(群馬県太田市)は20日、でりしゃす全17店舗を閉店したと発表しました。
 フレッシュコーポレーションによると、群馬県の12店舗、埼玉県の2店舗、栃木県の3店舗の全17店舗を19日付で閉店し、営業を終了しました。従業員は、同社が運営する他のスーパーなどで雇用の場を確保するといいます。
 群馬県食品・生活衛生課などは、女児の死亡が13日に明らかになってから、同県内の12店舗への立ち入り検査を続けています。19日までに8店舗の検査を終え、20日以降に残りの店舗を回る予定だったといいます。感染ルートはまだ特定されていませんが、でりしゃすの閉店に伴い立ち入り調査は打ち切るといいます。
 一連の問題は、埼玉県熊谷市の店舗でポテトサラダを買って食べた人から、8月21日にO157が検出されて発覚しました。でりしゃすは、8月24日から全店舗を自主休業していましたが、衛生管理態勢を見直して9月7日に営業を再開していました。
 女児が食べたタケノコやエビの炒め物などの総菜を販売した前橋市の「六供(ろっく)店」は、女児の死亡がわかった後に再び自主休業をしていました。
 フレッシュコーポレーションの広報担当者は、「感染者がたくさん出て、イメージや信用も含めて、総合的に営業の継続は難しいと判断した」と閉店の理由を説明し、「感染源の特定に向け、引き続き保健所の調査に全面的に協力していく」としています。

 2017年9月20日(水)

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■用語 洞性頻脈 [用語(た行)]

[ハート]精神的な緊張状態の時や運動後に起こる一般的な頻脈性不整脈
 洞性(どうせい)頻脈とは、特別な病気がなくても、精神的な緊張状態の時や運動後に、心臓の拍動が異常に速くなる頻脈性不整脈。洞性頻拍とも呼ばれます。
 心臓には、刺激伝導系(興奮伝導系)という洞結節から始まる電気刺激の通り道があります。洞結節で発生した電気刺激が正しく心臓全体に伝わり、心臓が正常な拍動のリズムを示している状態を洞調律(洞リズム)と呼び、成人の場合の安静時の正常な拍動数は、1分間に60~80回です。それが1分間に100回以上になったものが、洞性頻脈に相当します。
 心臓は交感神経や副交感神経などの自律神経によって支配されており、交感神経が優位になると洞性頻脈が起こります。精神的な緊張状態の時は、交感神経の活動が優位になっているため、交感神経の活動が高進して洞性頻脈が起こります。
 通常は、何もしなくても時間の経過とともに洞性頻脈は収まりますが、常に精神的な緊張状態が続いたり、ストレスにさらされ続けると、洞性頻脈が起こります。これは、一種のストレス病です。
 交感神経の活動の高進によるもの以外に、心不全や肺疾患、また甲状腺(こうじょうせん)機能高進症や更年期障害、貧血や出血、あるいは、常用している血圧降下剤などの薬が原因で、洞性頻脈が起こる場合もあります。
 洞性頻脈は、急に拍動が速くなるのではなく、普通は徐々に拍動が速くなり気が付いた時には動悸(どうき)が強くなります。一般には緊張状態やストレスから解放された時、特に夕方から就寝時に起こりやすくなります。不安感が強いと、動悸がより強く感じるようになり、悪循環に陥ります。
 交感神経の活動が高進し、洞結節からの電気刺激が頻発しても、刺激伝導系は洞調律を示します。そのため、洞性頻脈に特徴的な心電図波形の変化はありません。しかし、正常な状態に比べて1分間に100~140回程度に拍動数が増えています。
 頻脈になるにつれて、血圧の上昇、発汗などが起こりやすくなります。人によっては、下痢や腹痛などが起こることもあります。
[ハート]洞性頻脈の検査と診断と治療
 内科、循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による診断では、まず一般的な心臓病の検査を行い、心臓の疾患の有無を判断します。
 さらに、呼吸器疾患や貧血、甲状腺などの疾患の有無について調べ、それらが除外された場合に、動悸と心電図での心拍数の増加以外には変化がないこと、精神的な緊張状態にあることなどから、洞性頻脈と判断します。
 内科、循環器科、循環器内科、不整脈科、不整脈内科の医師による治療では、動悸の自覚症状が強い時には、薬を使用します。一般的な薬としては、動悸を沈めるためにβ(ベータ)遮断薬やカルシウム拮抗(きっこう)薬の一種であるワソランなどを使用します。また、抗不安薬を使用することもあります。
 定期的に薬の内服を指示することもあれば、動悸を自覚する時だけ内服するように指示することもあります。
 洞性頻脈は無害な頻脈性不整脈ですが、動悸に対する不安感が極度に強いと胸痛、呼吸困難、めまいなどより大きな症状を感じて、心臓神経症と呼ばれるようになります。この場合には、心療内科や精神神経科の医師の診察が必要になります。

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