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■新型コロナウイルスの再感染を確認 香港の男性で世界初 [健康ダイジェスト]

 香港の科学者らは24日、新型コロナウイルスに4カ月半前に感染して回復した33歳の健康な男性が、再び感染したことを確認したと発表しました。再感染の確認は世界初としています。
 科学者らによると、1回目と2回目に感染した新型コロナウイルスは、遺伝子の配列から「明らかに異なる」ものだといいます。
 世界保健機関(WHO)は、単独のケースをもとに結論を急がないことが重要だと警告しています。専門家らは、再感染は珍しいかもしれないが、必ずしも重症となるものではないと指摘しています。
 新型コロナウイルスの感染者は、日本時間の25日午後3時の時点で、世界全体で2365万5518人に上り、亡くなった人は81万3207人確認されています。
 香港大学がアメリカの医学誌「臨床感染症学(Clinical Infectious Diseases)」に掲載予定の論文によると、男性は3月に新型コロナウイルスに感染し、14日間の入院後、4月に退院しました。
 その後、症状はみられず、8月6日から15日にイギリスとスペインを旅行し、帰国した際の香港国際空港でのPCR検査をへて、再び陽性と判定されたといいます。男性に目立った症状はなく、21日に治療施設から退院しました。
 論文の筆頭執筆者を務めた香港大学の微生物学者で医学准教授の杜啓泓氏は、「新型コロナウイルス感染に対する免疫は生涯続くものではないこと、それどころか、再感染がすぐに起こり得ることを、研究は実証している」と言明し、「新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)のワクチン開発に向けた世界的な努力を否定すべきではない。患者は、回復後に再び感染しないと想定するべきではない」と述べました。
 ロンドン大学衛生熱帯医学大学院のブレンダン・ウレン教授(微生物学)は、「これは再感染の非常に珍しい例だ」とし、「だからといって新型コロナウイルス感染症のワクチン開発に向けた世界的な努力を否定すべきではない。新型コロナウイルスは時間とともに変異すると考えられる」と話しています。
 新型コロナウイルスに感染した人は、体がウイルスと闘うことで免疫がつくられ、それにより再感染を防ぐことができます。重症度が大きかった人ほど、強力な免疫反応がみられます。
 しかし、防御機能や免疫がどれほど強く、どのくらい続くのかはまだわかっていません。
 WHOは、新型コロナウイルス感染者を対象とした長期の大規模な研究が、解明に必要だとしています。
 イギリスのウェルカム・サンガー研究所のCOVIDー19遺伝子プロジェクトで上席科学顧問を務めるジェフリー・バレット博士は、「これまでの世界的な感染者数を考えれば、再感染が1件確認されたのは、非常に珍しいことではあっても、それほど驚くことではない」とし、「2回目の感染は、本当に起こったとしたら、重症にはならないかもしれない。ただ、この人物が2回目の感染で、他人に感染させる恐れがあったのかはわからない」と話しています。
 イギリスのイースト・アングリア大学のポール・ハンター教授は、今回のケースの「影響を本当に理解するには、その他の再感染も含めたさらなる情報が必要だ」と述べています。

 2020年8月25日(火)

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■イベント参加上限5000人制限、9月末まで継続に 政府の分科会が決定 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルス対策を話し合う政府の分科会が24日午後に開かれ、イベントやスポーツの開催制限について、8月末までとしてきた、参加人数5000人を上限とする制限を9月末まで継続することになりました。
 会合には、西村康稔経済再生担当大臣や、加藤勝信厚生労働大臣らが出席しました。
 この中でイベントやスポーツの開催制限について、政府は現在の感染状況を踏まえ、8月末までとしてきた参加人数5000人を上限とする制限を、9月末まで継続するとした上で、収束の傾向がみられた場合は、参加人数の上限や会場の収容率といった制限の緩和を検討することを提案し専門家から賛同を得ました。
 会合の後、西村大臣は記者会見で、制限の緩和について「今はまだ感染拡大のリスクもあると評価されているので、感染状況が減少傾向にあることを確認したい。医療体制のひっ迫状況や重症者の数などもみながら判断したい」と述べました。
 また、会合では、感染者や医療従事者などへの偏見・差別や、感染者などのプライバシーの侵害が指摘されているとして、分科会のもとに、ワーキンググループを設置することを決めました。
 そして、来週にも初会合を開き、実態把握に努めるとともに、啓発の在り方などについて議論していくことにしています。
 現在の新型コロナウイルス感染状況について、分科会メンバーの脇田隆字・国立感染症研究所長は、「減少傾向に転じている」とする一方、お盆期間の人の移動の影響はまだ判明しておらず、「警戒が必要だ」と強調しました。
 今回の流行に関しては、前回21日の分科会で、全国的には7月下旬にピークに達したとみられるとの分析結果が示されています。

 2020年8月24日(月)

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