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■ビタミンE多量摂取で前立腺がんの危険性増加か 米国の研究 [健康ダイジェスト]

 健康補助食品のビタミンEを多量に摂取する人は、そうでない人に比べて前立腺がんになる危険性が17パーセント高いとする研究結果を米クリーブランド病院のチームがまとめ、11日、米医学会誌に発表しました。
 研究グループは米国、カナダ、プエルトリコの50歳以上の男性、約3万5000人を対象に、ビタミンEを1日に268ミリグラム以上摂取するグループ、セレンを摂取するグループ、ビタミンEとセレンの両方を摂取するグループ、健康食品の偽薬を摂取するグループの4つに分け、最大で約10年間、健康状態を追跡調査。
 この調査は、ブラジルナッツやマグロ、牛肉に含まれる微量ミネラルのセレン、およびビタミンEには前立腺がんリスクを下げる効果がありそうだとの研究結果を受けて、米国立がん研究所などの資金提供により行われたもの。
 10年間の追跡調査の結果、前立腺がんを発症したのはビタミンEを摂取したグループで620人、セレンを摂取したグループで575人、セレンとビタミンEの両方を摂取したグループで555人、偽薬を摂取したグループで529人。ビタミンEを摂取したグループは突出して多く、偽薬を摂取したグループに比べて発症リスクが17パーセント高いことが判明しました。
 研究グループは、ビタミンEが前立腺がんリスクを押し上げる生物学的な理由は不明だとしながらも、ビタミンEサプリメントの取り過ぎは健康を害することになり、摂取をやめた後も有害性が継続する可能性があると注意を促しています。
 ビタミンEは脂溶性のため、体内に蓄積されやすく、サプリメントで摂取する人の多くは大量に摂取するため、過剰になりやすい傾向がみられます。
 一方、米国の健康食品業界が作る団体は、逆にビタミンEが前立腺がんを減らす効果や、病気に対する有用性を示す別の研究があることを示した上で、「この研究結果だけで急いでビタミンEに対する判断を下すべきでない」との声明を発表しました。

 2011年10月14日(金)




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