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■アトピー性皮膚炎、慢性化の原因タンパク質特定 佐賀大など [健康ダイジェスト]

 アトピー性皮膚炎の症状を慢性化させる原因物質とメカニズムを解明したと、佐賀大学や九州大、岐阜薬科大などの研究チームが発表しました。新たな治療薬の開発につながると期待されています。
 アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴ったアレルギー性の皮膚疾患で、アレルギーの基になるダニや花粉などに接触しないようにしても、炎症が慢性的に続くことが知られています。
 佐賀大学医学部の出原賢治教授(生化学)などの研究チームは、アレルギー物質による刺激とは別に、体内で炎症が継続するメカニズムがあると考えて研究を進めていました。
 研究チームは、アレルギーの基になる原因物質(抗原)が体内に入ると、免疫細胞が働いてかゆみが生じると同時に、「ペリオスチン」というタンパク質が大量に作られることに着目。ペリオスチンは皮膚の組織に沈着して、炎症を引き起こす別のタンパク質を作り出すことで、抗原がなくても炎症を継続させていました。
 チームはアトピー性皮膚炎の患者の皮膚で、ペリオスチンが強く働いていることを確認。マウスを使った実験で、2つのタンパク質の結合を阻害する抗体を投与したところ、アトピー性皮膚炎が起きなくなったということです。
 研究に当たった出原教授は、「アトピー性皮膚炎の治療にはステロイド剤や免疫抑制剤が主に使われているが、今回の研究を基にペリオスチンの作用を抑える新薬が開発されれば、副作用を心配せずに治療ができる」と話しています。
 研究成果は、米医学誌に11日発表されました。

 2012年6月12日(火)




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