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■アスベスト、労災認定1105人 2011年度、厚労省集計 [健康ダイジェスト]

 職場でアスベスト(石綿)を吸い込んで中皮腫や肺がんなどの健康被害を受けたとして、2011年度に労災認定されたのは1105人で、前年度より111人増えたことが、厚生労働省の集計でわかりました。
 集計によると、石綿被害で2011年度に労災申請したのは1141人で、前年度から1人減りました。
 認定された疾病別の内訳は、石綿特有のがんの一種である中皮腫が546人、肺がんが399人、びまん性胸膜肥厚が50人、良性石綿胸水が42人。これとは別に、これまで石綿関連の労災に含められていなかった石綿肺が68人認定されました。
 業種別では、アスベストを使った断熱材などを扱う建設業で働いていた人が567人と半数以上を占めたほか、アスベストの製造工場などで働いていた人が433人、アスベストを運搬するなどの仕事をしていた人が32人などとなっています。
 都道府県別では、東京都が144人で最も多く、次いで神奈川県が96人、大阪府が94人、兵庫県が90人などとなっています。
 死亡後5年の時効を過ぎたため労災を申請できない遺族に、石綿健康被害救済法(石綿新法)に基づいて支給される特別遺族給付金は、前年度比7・1パーセント減の39人に支給されました。
 アスベストは、2006年に使用が全面的に禁止されましたが、健康被害が現れるまでに長期間に渡る潜伏期間があるとされていることから、厚生労働省は「不安がある人は医療機関や労働基準監督署に相談してほしい」と呼び掛けています。
 アスベスト症により引き起こされる病気として、長い期間アスベストに曝露されると、特殊な肺がんを発症することが知られています。アスベストは劣化しにくいため、長期間に渡って空気中や水中に存在し、人間の体内に入るとほとんど分解されず、肺などに蓄積して、がん化するのです。
 大量のアスベストを日常的に吸った際に起こる石綿肺、より少ない曝露でも起きる肺がん、肺を取り囲む胸膜などに悪性の腫瘍ができる中皮腫が、主な病気です。
 息切れ、胸痛、咳などの初期症状があり、吸い込んでから約15~50年の潜伏期間をへて、発症します。また、アスベスト症の罹患者で喫煙した場合には、肺がんによって死亡するリスクが50倍以上になるといわれています。

 2012年7月8日(日)




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