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■勤務医の4割、過労死ラインとされる月80時間以上残業 [健康ダイジェスト]

 病院で働く医師の4割が過労死ラインとされる月80時間以上残業しているとの調査結果を、独立行政法人「労働政策研究・研修機構」(東京都練馬区)がまとめました。疲労感や睡眠不足を感じる医師の8割以上は、事故につながりかねない「ヒヤリ・ハット」を経験しているといいます。
 調査は昨年12月、インターネットを通じて全国の勤務医1万1145人を対象に行いました。有効回答は3467人。
 調査によると、主な勤務先以外での労働を含めた1週間の労働時間は、平均53・2時間。60時間以上が全体の40パーセントを占め、80時間以上も10パーセントいました。週60時間の勤務は、労働基準法の法定労働時間(週40時間)を上回り、時間外労働は過労死ラインとされる月80時間になる計算です。
 昨年1年間に実際に取得した年次有給休暇の取得日数について聞いたところ、4〜6日が25・8パーセントと最も割合が高く、次いで1〜3日が24・9パーセント、0日が22・3パーセントなどとなっており、約半数の47・2パーセントが3日以下となっています。
 宿直について聞いたところ、宿直の日の平均睡眠(仮眠)時間は4時間以上が52・7パーセントと最も割合が高いものの、次いで3〜4時間未満が27・7パーセント、2〜3時間未満10・4パーセント、2時間未満が5・8パーセントとなっており、ほとんど睡眠できないの3・5パーセントを合わせると、半数弱の47・4パーセントが4時間未満でした。
 これを宿直1回当たりの平均患者数別にみると、患者数が増えるほど、ほとんど睡眠できないとする割合が高くなっています。86・2パーセントが宿直翌日も休まずに、通常通り勤務していました。
 こうした勤務の結果、60・3パーセントが疲労感を、45・5パーセントが睡眠不足を、49・2パーセントが健康不安を感じていました。このうち、ヒヤリ・ハットを経験した人は疲労感を感じている医師の83・9パーセント、睡眠不足を感じている医師の85・0パーセントに達し、疲労感などを感じていない医師より25ポイント前後高い結果となりました。
 過去1カ月間でのオンコール出勤(勤務時間外に呼び出しを受けて出勤し、診療に当たること)について聞いたところ、そもそもオンコールはないが11・8パーセントとな っており、88・2パーセントがオンコールのある働き方をしていました。オンコールのある働き方をしている医師について、過去1カ月間の回数の実績をみると、1〜3回が49・4パーセントと最も割合が高く、次いで0回が29・5パーセント、4〜6回が14・3パーセントなどとなっています。
 職場の医師の不足感について聞いたところでは、非常に感じる、まあ感じるの合計が68・6パーセント、ほとんど感じない、あまり感じないの合計が14・2パーセントとなっています。診療科別にみると、麻酔科、救急科、小児科、整形外科などで、不足を感じるとする割合が高くなっています。過疎地域かどうかの別にみると、過疎地域に所在する病院で働いている医師のほうが、不足を感じるとする割合が高く、その割合は78・5パーセントとなっています。

 2012年9月25日(火)




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