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■喫煙女性の健康リスク激増、禁煙すればリスク激減 米国の研究チーム [健康ダイジェスト]

 喫煙する女性が肺がんなどのたばこに関連する疾患にかかる危険は、今や過去数十年間で最も高まっているとの研究結果が、24日の米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」電子版に発表されました。
 55歳以上の成人女性220万人以上を対象としたこの研究では、喫煙女性の間で肺がんや慢性閉塞性肺疾患など、疾病死が顕著に増加していることがわかりました。非喫煙女性と比較した肺がんリスクは、1960年代の喫煙女性では2・7倍でしたが、現代女性では25・7倍でした。
 喫煙によるリスクの増加は、この間の医学の進歩を大きく上回っていると研究チームは指摘しています。
 研究を率いた「米国がん協会」元名誉副会長のマイケル・トゥン医師は、女性をターゲットに「ライト」や「マイルド」と銘打ったたばこが増えたことが、健康上の悪影響が増大した背景の少なくとも部分的な説明になると指摘しています。
 軽めのたばこから出る希釈された煙のほうが、ニコチンに慣れた体がいつものニコチン量を吸収しようとして、より肺の奥まで深く煙を吸い込むからだといいます。
 同誌にはこの研究論文と同時に、カナダのトロント大学付属セント・マイケルズ病院のプラブハット・ジャー医師による、喫煙者の寿命に関する論文も掲載されています。こちらの研究によれば、全く喫煙経験のない人よりも喫煙者のほうが寿命が平均10年短いといいます。
 これら2つの研究結果は、「米国よりも、もっと最近になって喫煙が定着していった多くの発展途上国にとって、深い含意を持っている」とトゥン医師は懸念しています。
 一方で、明るい材料もあります。トゥン医師の研究では、何歳になってからでも禁煙すれば、あらゆる主要な喫煙関連疾患による死亡率が劇的に下がることが確認されました。また、単に吸うたばこの本数を減らすよりも、完全に禁煙するほうがはるかに効果が高いこともわかりました。
 さらに、40歳までに禁煙した場合、たばこの吸い過ぎに関連した死のほとんどを避けることができるといいます。34歳以下で禁煙に成功した人は喫煙を続ける人より平均余命が10年長くなり、全くたばこを吸ったことがない人とほとんど同じ生存確率を示しました。禁煙に成功した年齢が35~44歳の場合でも、喫煙を続ける人より平均余命が9年長くなりました。
 喫煙によるダメージよりも、「禁煙した場合の恩恵のほうがずっと早く現れるということは朗報だ。何歳でもかなりの効果がある」とトゥン医師は述べています。

 2013年1月26日(土)




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