■用語 裂手症 [用語(ら行)]
手の中央部分の指が欠損して、指間にV字状の切れ込みが生じ、手指が2つに裂けたような外観を示す疾患
裂手(れっしゅ)症とは、手の先天異常で、手の中指(第3指)が欠損して、指間(指の股〔また〕)にV字状の切れ込みが生じ、手指が2つに裂けたような外観を示す疾患。
中指の欠損に、人差し指(第2指)や薬指(第4指)の発育不全を伴うこともあります。重症になると、人差し指、中指、薬指の3指が欠損したり、隣り合う2つの手指がくっ付く合指症や、手指の数が6本以上となる多指症を合併します。
両手の手指に生じたり、足指の欠損が生じる裂足症を合併することもあります。
出生2万人に対し1人の頻度で裂手症は生じ、男児に多くみられます。優性遺伝が認められる場合もあります。
形成障害(発育停止)に分類されるものの、しばしば合指症を合併することから、分化障害(分離不全)に近い状態と考えられています。
単独でみられるほか、EEC症候群(裂手裂足・外胚葉異形成・口唇口蓋裂症候群)などの先天奇形症候群の症状の一部としてみられることもあります。
中指などが欠損しても、機能的にはよく保たれていることが多く、ほかの手指を開いたり、ほかの手指で物をつかんだりすることは可能です。
生後すぐ、裂手症は産科で気付かれることが多いため、手指以外に内臓疾患の合併がないか、小児科でも診てもらうことが勧められます。また、整形外科などでも診てもらい、美容的、機能的な観点から手術を行うべきかどうか相談することが勧められます。
裂手症の検査と診断と治療
整形外科、ないし形成外科、手の外科の医師による診断では、視診で容易に判断できますが、指骨の状態をみるためにX線(レントゲン)検査を行います。
整形外科、ないし形成外科、手の外科の医師による治療では、外見上の改善と手指の運動機能向上を目的に、手術を行うことが第1選択となります。
手術では一般的に、離れた手指を引き寄せ、指間の高さをそろえつつ、V字状の切れ込みを閉鎖ないし狭くします。手指の付け根の骨である中手骨(ちゅうしゅこつ)を切除し、移動することもあります。
親指(母指)と人差し指(示指)などの間に合指がある場合は、同時に、隣り合う2つの手指を分離し、指間を作る手術を行います。
裂手症では、機能を持つ手指の数を5本にすることはできません。V字状の切れ込みの形態を整え、少ない手指の数で形態的にバランスの取れた、役に立つ手にすることが手術の目標となり、手指の運動パターンが完成する前の2、3歳までに手術を行うのがよいと見なされています。
裂手(れっしゅ)症とは、手の先天異常で、手の中指(第3指)が欠損して、指間(指の股〔また〕)にV字状の切れ込みが生じ、手指が2つに裂けたような外観を示す疾患。
中指の欠損に、人差し指(第2指)や薬指(第4指)の発育不全を伴うこともあります。重症になると、人差し指、中指、薬指の3指が欠損したり、隣り合う2つの手指がくっ付く合指症や、手指の数が6本以上となる多指症を合併します。
両手の手指に生じたり、足指の欠損が生じる裂足症を合併することもあります。
出生2万人に対し1人の頻度で裂手症は生じ、男児に多くみられます。優性遺伝が認められる場合もあります。
形成障害(発育停止)に分類されるものの、しばしば合指症を合併することから、分化障害(分離不全)に近い状態と考えられています。
単独でみられるほか、EEC症候群(裂手裂足・外胚葉異形成・口唇口蓋裂症候群)などの先天奇形症候群の症状の一部としてみられることもあります。
中指などが欠損しても、機能的にはよく保たれていることが多く、ほかの手指を開いたり、ほかの手指で物をつかんだりすることは可能です。
生後すぐ、裂手症は産科で気付かれることが多いため、手指以外に内臓疾患の合併がないか、小児科でも診てもらうことが勧められます。また、整形外科などでも診てもらい、美容的、機能的な観点から手術を行うべきかどうか相談することが勧められます。
裂手症の検査と診断と治療
整形外科、ないし形成外科、手の外科の医師による診断では、視診で容易に判断できますが、指骨の状態をみるためにX線(レントゲン)検査を行います。
整形外科、ないし形成外科、手の外科の医師による治療では、外見上の改善と手指の運動機能向上を目的に、手術を行うことが第1選択となります。
手術では一般的に、離れた手指を引き寄せ、指間の高さをそろえつつ、V字状の切れ込みを閉鎖ないし狭くします。手指の付け根の骨である中手骨(ちゅうしゅこつ)を切除し、移動することもあります。
親指(母指)と人差し指(示指)などの間に合指がある場合は、同時に、隣り合う2つの手指を分離し、指間を作る手術を行います。
裂手症では、機能を持つ手指の数を5本にすることはできません。V字状の切れ込みの形態を整え、少ない手指の数で形態的にバランスの取れた、役に立つ手にすることが手術の目標となり、手指の運動パターンが完成する前の2、3歳までに手術を行うのがよいと見なされています。
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