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■ボール投げと握力は最低、持久力は向上 子どもの全国体力テスト [健康ダイジェスト]

 文部科学省は29日、全国の小学5年と中学2年全員の214万人余りを対象にした今年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)の結果を公表しました。
 ボール投げと握力は2008年度の調査開始以降、小中学生とも過去最低か最低に並んだのに対し、持久走など持久力系の種目は上昇傾向で、二極化が進んでいます。
 幼少期に多様な運動経験があるほど体力が高いこともわかりました。文科省は、「運動の習慣が体力に影響しており、効果的な体力向上策を考えたい」と話しています。
 実技8種目の体力合計点(80点満点)は、小学男子53・9点、小学女子55・0点、中学男子41・6点、中学女子48・5点で、いずれも2008年度以降横ばい。
 種目別では、ボール投げは小学男子22・9メートル、小学女子13・9メートル、中学男子20・8メートル、中学女子12・8メートルで、すべて過去最低。小学男子は2008年度より2・5メートル短く、中学女子は0・7メートル縮まっています。放課後や休日にボール投げをする機会が多いほど、記録がよくなりました。
 握力は小学男子16・6キロ、小学女子16・1キロ、中学男子29・0キロ、中学女子23・7キロ。
 一方、上体起こし(腹筋運動)や、決められた時間内に20メートルを何回走りきれるかで持久力を測る20メートルシャトルラン(往復持久走)は、小学生男女で上昇傾向です。中でも、20メートルシャトルランでは、男子の平均が51・7回とこの5年で2・3回増え、女子は40・3回と1・6回増えました。
 調査結果を都道府県別にみますと、実技8種目の合計点が小中学生の男女ともに最も高かったのは福井県で、小学生は調査開始以降、毎回、全国1位となっています。中でも、持久力系の種目で高い結果が出ており、20メートルシャトルランは小学生男子の平均が65・14回、女子は53・93回と、いずれも全国平均より13回以上多くなっています。
 調査結果を分析した筑波大学の西嶋尚彦教授(体育科学)は、「持久力は運動習慣の成果が出やすく、学校での取り組みが広がり運動量が増えている結果だ。ボール投げについては放課後に校庭や体育館を開放し子どもたちがボールを投げて遊べる環境にするとともに、投げる動作に特化した指導をすることで伸ばしていくことができると思う」と説明しています。
 小学生について幼少期の運動体験と合計点を比べたところ、「いろいろな運動経験がある」という児童の点数が最高で、続いて「いつも同じ内容の運動」(例えば水泳だけ、サッカーだけ)、「経験がない」の順でした。多様な運動経験を持つ児童と、経験がない児童では男子で7点、女子で6点の差がありました。
 全国体力テストは、国公私立の小学5年生と中学2年生を対象に2008年度から毎年4〜7月に実施しており、今回が6回目(2011年度は東日本大震災で中止)。民主党政権下の2010、2012年度は抽出調査。
 実技8種目は、握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、20メートルシャトルラン(中学生は持久走との選択可)、50メートル走、立ち幅跳び、ボール投げ(小学生ソフトボール、中学生ハンドボール)。

 2014年11月30日(日)

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