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■ジカウイルス、2013年にはブラジルに流入 拡大は国際イベントが影響か [健康ダイジェスト]

 中南米を中心に広がっているジカ熱について、ブラジルの保健当局はウイルスがブラジルに持ち込まれたのは、これまでの想定よりも1年ほど早い2013年で、ジカ熱の流行地からブラジルへの渡航者が増加したことでリスクが高まったと発表し、今年8月5日のリオデジャネイロオリンピックの開催が近付く中、感染の拡大防止に全力を挙げています。
 ブラジル保健省の研究機関は24日、ジカウイルスがブラジルなど中南米に持ち込まれた経路を調べようと、イギリスの大学などと行った最新の研究成果をアメリカの科学雑誌「サイエンス」で発表しました。
 それによりますと、ジカ熱の発症者7人から採取したウイルスの遺伝子を解析したところ、ウイルスがブラジルに持ち込まれたのは、これまでの想定よりも1年ほど早い、2013年5月から12月の間とみられるということです。この年の6月に開かれたサッカーコンフェデレーションズカップなどスポーツの国際的なイベントの前後に、当時のジカ熱の流行地だったフランス領ポリネシアやタイなどからの渡航者が増えた時期と重なっていました。
 その上で、昨年5月にジカ熱が初めて報告されるまで時間がかかった理由として、デング熱などほかの似た感染症に紛れ、気付かなかったと分析しています。
 2013年は、年の始めと終わりを比べると当時のジカ熱の流行地からブラジルに入国した人の数が1・5倍に増えたこともわかり、人の移動量の増加が、ウイルスが持ち込まれるリスクを高めたとしています。
 これについて感染症の問題に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「大規模な人の移動はウイルスが持ち込まれるリスクを高めると考えられる。リオデジャネイロオリンピックに向けて、日本からも多くの人が流行地へ行くと思うので、蚊に刺されない対策を徹底することが必要だ」と話しています。
 一方、ブラジル保健省は24日、リオデジャネイロオリンピックの大会期間中、ジカ熱感染予防のためのスマートフォン(多機能携帯電話)向けアプリを提供すると発表しました。
 アプリは、ジカ熱感染予防のための情報を提供するほか、利用者の健康状態について質問し、必要な場合には全地球測位システム(GPS)を用いて付近の薬局や病院を紹介。5月にリリースされる予定で、英語、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語、ロシア語、ポルトガル語で提供されます。
 アプリは診断のほか、オリンピックをテーマにしたビデオゲームの形式で、クイズ問題も提供するといいます。

 2016年3月26日(土)




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