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■蚊の媒介によるジカ感染には14日必要 仏パスツール研究所が発表 [健康ダイジェスト]

 中南米を中心に感染が広がっているジカ熱について、フランスの研究機関が、ウイルスを媒介する蚊の1種で日本などに生息するヒトスジシマカの場合、感染者の血液を吸った後、別の人に感染させるまでには、14日かかると発表し、蚊の早期駆除によって流行を抑えることは可能だという見解を示しました。
 感染症の研究で知られるフランスのパスツール研究所は25日、パリで始まったジカ熱についての国際会議に合わせて最新の研究結果を発表しました。
 それによりますと、ジカ熱のウイルスを媒介する蚊の1種で、日本やヨーロッパ南部にも生息するヒトスジシマカの場合、感染者の血液を吸った後、別の人に感染させるまでには14日かかることを確認したということです。これは、ウイルスがヒトスジシマカの体内で増殖するのに時間がかかるためです。
 日本やヨーロッパでは、ヒトスジシマカがジカ熱のウイルスを媒介する主な蚊になるとみられており、研究の責任者であるファユー研究員は、「感染者が確認されても、さらなる感染拡大を防ぐために周辺の蚊を徹底して駆除する時間は十分にあると考えられる」と指摘しています。
 一方、カリブ海のアメリカ自治領プエルトリコでは、ジカ熱の感染が急増しています。人口約370万人の4分の1以上が1年以内に感染すると推定されており、人の往来が多いアメリカの医療行政当局は、ウイルスを媒介する蚊の発生が増える季節を前に危機感を募らせています。
 アメリカ疾病対策センター(CDC)のフリーデン所長は4月1日、アトランタに全アメリカの衛生当局者ら約300人を集めた「ジカ熱対策サミット」の記者会見で、「アメリカにとってジカ熱との闘いの最前線はプエルトリコだ」と強調しました。
 最悪の流行国ブラジルでは、感染者が昨年だけで推計150万人に上り、小頭症の乳児も増えています。コロンビアでも、1月末までに疑い例を含め2万人以上が感染し、政府は感染者が年内に60万人になる恐れがあるとしています。
 世界保健機関(WHO)は、ジカ熱拡大で今年2月に緊急事態を宣言。今月21日時点で、中南米を中心に42の国・地域で蚊による感染が確認され、アメリカやフランスなど8カ国で性交渉によるとみられる人から人への感染が報告されています。
 
 2016年4月26日(火)




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