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■甘酒に肥満抑制や腸内改善の効果 金沢工業大などが初実証 [健康ダイジェスト]

 金沢工業大の尾関健二教授(発酵学)の研究室と食品製造会社「厚生産業」(岐阜県大野町)の共同研究チームは、「米麹(こうじ)と米」を主原料とする市販の甘酒に、コレステロールの低減や便通の改善に効果の高い成分が最も多く含まれていることを発見したと発表しました。
 1日コップ1杯(200ミリリットル)の甘酒で効果が期待できるといいます。研究チームは、学術的に実証したのは初めてとしています。
 市販されている甘酒は、「米麹と米」「米麹と酒かす」「酒かすのみ」「米麹のみ」の4種類の主原料から作られています。研究では、コレステロールの排出促進や肥満の抑制の効果のある米に含まれる難消化性のタンパク質「レジスタントプロテイン」に注目し、市販されている12社の14種類を遠心分離器にかけて検出し、含有量を計測しました。
 その結果、「米麹と米」を主原料とする甘酒に、レジスタントプロテインが最も多く含まれている傾向があることを解明しました。コップ1杯当たり平均178・8ミリグラムのレジスタントプロテインが含まれ、コレステロールの低減などの効果が出るのに必要な1日の摂取量113ミリグラムを上回ります。最も少ない「米麹のみ」の甘酒には、平均67・0ミリグラム含まれていました。
 甘酒は「飲む点滴」といわれ、腸内環境の改善や肥満の抑制の効果などがあるとされてきました。ただ、これまで、何に由来する効果なのかは明らかになっていませんでした。
 研究チームは3月に、名古屋市で開かれた日本農芸化学会で発表。尾関教授は、「効果が期待できるよう、甘酒の主成分を確認して飲んでほしい」と話しました。研究チームは今後、レジスタントプロテインを多く含む甘酒の製法の開発を行う予定です。
 伊豆英恵・酒類総合研究所主任研究員(食品機能学)は、「甘酒が持つ肥満抑制や腸内改善などの効果を効率よく得るため、主成分に着目した研究だ。コップ1杯で取れる有効量という着眼点が、生活に取り入れやすい結果を生み出した」と話しています。

 2018年5月21日(月)

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