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■腹腔鏡手術の執刀医に専門医資格なし 草加市立病院の検証委が報告書 [健康ダイジェスト]

 埼玉県の草加市立病院が、保険適用の基準を満たさない腹腔(ふくくう)鏡手術を開腹手術として診療報酬請求していた問題で、病院が設置した第三者検証委員会は23日、最終報告書を公表し、執刀した男性医師(49歳、退職)が2011年10月以降、専門医の資格を更新していなかったと明らかにしました。「手術による直接の健康被害はない」としています。
 第三者検証委によると、請求に誤りがあったのは2008年以降2017年までの10年間に実施した子宮がんや卵巣がんの腹腔鏡手術95件。1件を除き同じ非常勤の男性医師が担当していました。保険適用には産婦人科専門医の資格や一定の経験が必要でしたが、男性医師は満たしていませんでした。病院も施設基準を満たしていませんでした。
 また、第三者検証委からの依頼を受け手術の動画を検証した専門家は、「手術を担当した医師にはがん手術の基本的知識が不足している」などと指摘したということです。
 男性医師は第三者検証委の聞き取りに、「更新を失念していた」と話しました。
 第三者検証委は、「病院は男性医師への監督が不十分だった」と指摘。事務部門も当事者意識が薄く、請求業務の責任の所在が不明確だったとしました。その上で組織制度の改革を求め、組織全体や各部門をチェックする監査役を置くよう提言しました。
 草加市立病院によると、請求総額は計約1億4000万円で、現在実施されている厚生労働省関東信越厚生局の調査終了後に返還する方針。河野辰幸病院事業管理者は、「診療の質が厳しく問われたと感じている。患者やご家族の皆様におわびし、信頼回復に努めていきたい」と述べました。

 2019年4月23日(火)

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