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■フリーズドライ技術で保存のマウス精子に受精能力 山梨大学が発表 [健康ダイジェスト]

 インスタント食品の製造にも使われるフリーズドライ技術で凍結乾燥させたマウスの精子は高温などの環境にさらされても子供を誕生させる能力が保たれることがわかったと、山梨大学の研究チームが発表しました。研究チームは希少な動物の遺伝子などを長期間、安全に保存するために重要な知見だとしています。
 山梨大学発生工学研究センターの若山照彦教授らの研究チームは、マウスの精子をインスタント食品の製造にも使われるフリーズドライ技術で凍結乾燥させた上でほぼ真空状態にした容器に入れ、高温の環境に置いたり急激に冷やしたりしても体外受精が可能かどうか実験を行いました。
 その結果、95度のオーブンで1時間加熱した後のフリーズドライ精子から子供のマウスを誕生させることに成功したということです。
 また、氷点下196度まで冷やして常温に戻すという作業を10回繰り返した後でも受精し、精子のDNAには温度変化への強い耐性があることがわかったということです。
 研究チームは、これまでもマウスのフリーズドライ精子をほぼ真空状態にすることで室温で1年間保存し、子供を誕生させるのに成功しており、希少な動物の遺伝子などを長期間、安全に保存するために重要な知見だとしています。
 研究チームの中心メンバーの若山清香助教は、「絶滅の恐れがあるものを含め、さまざまな哺乳類の精子の保存にフリーズドライ技術が活用できる」と話しています。
 研究成果をまとめた論文は、イギリスのオンライン科学雑誌「サイエンティフィックリポーツ」に掲載されています。

 2019年5月10日(金)

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