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■世界初、iPS細胞から複数臓器を同時に作製 東京医科歯科大 [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、人の肝臓と胆管、膵臓(すいぞう)がつながったミニサイズの多臓器を作製することに東京医科歯科大学などの研究チームが、世界で初めて成功しました。イギリスの科学誌「ネイチャー」(電子版)に26日、発表しました。
 複数の臓器がかかわり合う病気の研究や創薬に役立ち、将来は患者への移植も目指します。
 iPS細胞による再生医療は目の病気などですでに移植が行われ、心臓病や肝臓病を治療する研究も進んでいます。だが、いずれも細胞や単独の臓器が対象で、複数の臓器がかかわる病気への応用は困難でした。
 肝臓、胆管、膵臓が関係する病気は胆管閉塞や肝硬変などがあり、患者も多くいます。今回のミニサイズの多臓器を使えば病態を再現でき、発症メカニズムの解明や治療薬の開発に役立ちます。
 東京医科歯科大の武部貴則教授などの研究チームは、人のiPS細胞から腸のもとになる前腸と中腸という器官の細胞を作製。これを混ぜて培養し肝臓と膵臓、それらをつなぐ胆管が一体化した約0・5ミリの大きさの多臓器を作りました。肝臓から液体が膵臓、胆管に流れるなど、一定程度機能しているのも確認できました。
 今後、血管なども同時に培養できれば、移植して治療に使えるようになる可能性が出てくるといいます。
 武部教授は、「単一の臓器を作るこれまでの方法とは全く異なる。移植するには1ミリ程度の大きさに育てる必要があり、課題は多いが10年以内に移植できる状態にまで研究を進めたい」と話しています。

 2019年9月26日(木)

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