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■ビール製造副産物混ぜた泥状物質で乳がん細胞の死滅確認 苦痛伴わない治療に光 [健康ダイジェスト]

 アサヒグループホールディングス(東京都墨田区)の研究子会社アサヒクオリティーアンドイノベーションズ(茨城県守谷市)と農業資材製造販売の桂鉱社(岐阜県関市)は共同研究で、ビール製造工程で発生する副産物「ビール酵母細胞壁」と鉱物「石英斑岩(せきえいはんがん)」を混ぜ合わせた泥状物質が乳がん細胞の細胞死を誘導することを確認しました。
 湿布のような形で患部に接触させる、副作用や苦痛を伴わない新規のがん治療法として活用できる可能性があるといいます。アサヒグループホールディングスは、「詳細なメカニズムを解明し、新たながん治療の開発につなげたい」としています。
 アサヒグループホールディングスなどによると、ビール酵母細胞壁は植物の成長や免疫力を高めるとして農業資材(肥料原料)などに活用されています。一方、石英斑岩は粉砕・加工して泥状にすることで酸化を抑える力が高まります。
 共同研究では、ビール酵母細胞壁に過熱水蒸気を用いて水熱反応させたものと、粉砕・加工した石英斑岩を混ぜ合わせた「還元性スラリー」を作製。乳がん細胞を培養した樹脂容器の外側に還元性スラリーを入れて3日間放置したところ、乳がん細胞がほぼ死滅しました。
 同じ条件で、正常細胞を培養した樹脂容器の外側に還元性スラリーを入れたところ、正常細胞にはほとんど影響がなかったことから、周りの正常細胞には障害を与えず、がん細胞を選択的に死滅させることが確認できました。
 同様の実験系で、乳がん細胞だけでなく、子宮頸がん細胞、急性白血病細胞、悪性黒色腫細胞、胃がん細胞、慢性骨髄性白血病細胞、膵臓がん細胞、子宮膜がん細胞、甲状腺がん細胞、肝臓がん細胞への有効性も確認済みです。
 研究成果は6月19日、日本抗加齢医学会総会で発表しました。
 桂鉱社の桂川一彦社長は、「社会貢献として喜んでもらえる人がいれば本望。研究スピードを上げる後押しになれば」と話しています。

 2022年6月27日(月)

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