■同じ医師の手術で8件の医療事故 兵庫県の赤穂市民病院 [健康ダイジェスト]
兵庫県赤穂市の赤穂市民病院は28日、脳神経外科に在籍していた男性医師が8件の医療事故を相次いで起こし、うち1件は医療過誤と認定したと発表しました。記者会見した牟礼正稔市長は、「患者、家族に大変申し訳ない」と謝罪しました。
医師は2019年7月に着任し、同9月~2020年2月に少なくとも40歳代から90歳代の8人の患者を対象とした8件の手術を担当しました。手術後に2人が死亡し、6人に障害が残り、院長や事務局長らによる「院内医療事故調査委員会」は3月、8件の手術を医療事故としました。このうち、70歳代女性が神経の一部を損傷した腰椎(ようつい)手術を医療過誤と認定しました。医師は2021年8月、依願退職しました。
医師は2020年1月、8件目となった腰椎手術の後、病院に「事故を起こしてしまった」と報告。病院は同3月から手術の執刀を禁止したものの、医師はその後も1件の手術と複数回のカテーテル検査をしました。
病院が問題を認識したのは医師の申告後で、28日に記者会見した喜多晃事務局長は「院内に報告制度はあったが、医師や診療科から報告がなかったので把握が遅れた」と釈明しました。病院が禁じた後も医師が手術を担ったことについては「医療安全推進室が再三注意をした」とし、医師が指示に従わなかったことが理由としました。
調査委員会の設置は、問題の把握から2年以上が経過し、病院の「医療安全対策実施要項」で定めた警察への届け出もしていませんでした。高尾雄二郎副院長は「当時の院長やスタッフに、医療過誤の場合も届け出るという認識がなかった」と説明しました。
医療過誤と認定された手術を巡っては、女性側が市と医師に計約1億1500万円の損害賠償を求める訴訟を起こしており、市は和解を申し出る予定。
病院側は「事故の発見が遅れ、早期に対処できなかったことが病院の管理上、大きな問題だった」として医療安全マニュアルを改訂し、対策の徹底に取り組むとしています。
2022年6月30日(木)
医師は2019年7月に着任し、同9月~2020年2月に少なくとも40歳代から90歳代の8人の患者を対象とした8件の手術を担当しました。手術後に2人が死亡し、6人に障害が残り、院長や事務局長らによる「院内医療事故調査委員会」は3月、8件の手術を医療事故としました。このうち、70歳代女性が神経の一部を損傷した腰椎(ようつい)手術を医療過誤と認定しました。医師は2021年8月、依願退職しました。
医師は2020年1月、8件目となった腰椎手術の後、病院に「事故を起こしてしまった」と報告。病院は同3月から手術の執刀を禁止したものの、医師はその後も1件の手術と複数回のカテーテル検査をしました。
病院が問題を認識したのは医師の申告後で、28日に記者会見した喜多晃事務局長は「院内に報告制度はあったが、医師や診療科から報告がなかったので把握が遅れた」と釈明しました。病院が禁じた後も医師が手術を担ったことについては「医療安全推進室が再三注意をした」とし、医師が指示に従わなかったことが理由としました。
調査委員会の設置は、問題の把握から2年以上が経過し、病院の「医療安全対策実施要項」で定めた警察への届け出もしていませんでした。高尾雄二郎副院長は「当時の院長やスタッフに、医療過誤の場合も届け出るという認識がなかった」と説明しました。
医療過誤と認定された手術を巡っては、女性側が市と医師に計約1億1500万円の損害賠償を求める訴訟を起こしており、市は和解を申し出る予定。
病院側は「事故の発見が遅れ、早期に対処できなかったことが病院の管理上、大きな問題だった」として医療安全マニュアルを改訂し、対策の徹底に取り組むとしています。
2022年6月30日(木)
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