SSブログ

■武田薬品、アイルランド製薬大手シャイアー買収で合意 日本企業で過去最大6兆8000億円 [健康ダイジェスト]

 製薬業界で国内最大手の武田薬品工業は8日、アイルランド製薬大手シャイアーを総額約460億ポンド(約6兆8000億円)で完全子会社化すると発表しました。両社経営陣が合意し、今後は株主総会などを開き、両社株主の同意を得る手続きに入ります。
 実現すれば、日本企業による海外企業の買収としては過去最大となります。売上高で世界トップ10に入る巨大製薬会社が、日本で初めて誕生します。
 1株当たりの買収金額などで合意し、武田薬品は現金と新株を組み合わせてシャイアーの全株を取得することを目指します。両社とも臨時で株主総会を開き、株主の賛成を得ることになります。買収完了後、3年後には年14億ドル(約1500億円)のコスト削減が可能になるといいます。
 買収後、グループ全体の売上高の75%は、武田薬品がこれまで重要研究分野と位置付けてきた消化器、中枢神経、がんに加え、シャイアーが強みを持つ希少疾患と血液製剤が占めることなるとしています。
 現在ロンドン証券取引所に上場するシャイアーは、上場廃止となる見込み。両社を合算すれば売上高の合計は3兆円超となり、世界9位のアメリカのギリアド・サイエンシズ(2兆7900億円)などと並び、世界の製薬業界のトップ10の一角に躍り出ることになります。
 武田薬品はロンドン証券取引所のルールで、ロンドン時間5月8日午後5時(日本時間9日午前1時)までにシャイアーを買収するかどうかの意思を表明する必要がありました。
 武田薬品は8日、シャイアーの買収に必要な資金を調達するため、アメリカJPモルガン・チェース、三井住友、三菱UFJの3銀行と総借り入れ限度額308億ドル(約3兆3500億円)のブリッジローン(つなぎ融資)契約を結んだと発表しました。
 3銀行は今回の買収によって武田薬品が抱える1兆円の有利子負債がさらに膨らむものの、買収先のシャイアーの利益率が高い上、アメリカでの事業拡大など相乗効果も期待できるとして巨額の融資に踏み切ることを決めました。

 2018年5月9日(水)

nice!(4)  コメント(0) 
共通テーマ:健康