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■訪問介護事業所220カ所が休廃止 市区町村の社協で運営、5年間で13%減 [健康ダイジェスト]

 社会福祉法に基づき全市区町村にある社会福祉協議会(社協)で運営する訪問介護事業所が過去5年間に少なくとも約220カ所、廃止や休止されたことが2日、マスコミの調査で明らかになりました。5年間で約13%減り、現在は約1300カ所。都市部で一般の民間事業者との競合を理由に撤退するケースもあるものの、多くはヘルパーの高齢化や人手不足、事業の収支悪化などが響いています。
 公的な性格を持つ社協が事業をやめると、採算面などで民間事業者が受けたがらない利用者にサービスがゆき届かなくなる恐れがあります。政府は「住み慣れた地域で最期まで暮らせるように」という理念を掲げていますが、厳しい現実が浮き彫りとなりました。
 調査は、都道府県が所有する介護保険の事業所データから社協の訪問介護を抽出。2018年と2023年(一部は期間が異なる)を比較し、2023年データに載っていない事業所について各社協に廃止や休止かどうか尋ねました。
 社協の訪問介護は2023年現在、全国に1302カ所(休止中は除く)。5年間に44都道府県で218カ所が廃止(統廃合を含む)や休止となっていました。
 都道府県別で訪問介護事業所の減少率が高いのは、鳥取県53・3%(減少数8)、次いで大分県38・5%(同10)、千葉県30・4%(同7)、茨城県28・6%(同10)、栃木県27・8%(同5)の順でした。

 2023年9月3日(日)

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■目の遺伝子治療薬「ルクスターナ」、国内で初発売 薬価は両目で1億円 [健康ダイジェスト]

 スイス製薬大手ノバルティスの日本法人ノバルティスファーマは8月30日、網膜の異常で目が見えにくくなる難病「遺伝性網膜ジストロフィー」の遺伝子治療薬「ルクスターナ」を発売したと発表しました。薬価は片目当たり4960万226円で、両目では約1億円。国内では2番目に高額となります。
 国内では眼科領域で初の遺伝子治療薬。遺伝性網膜ジストロフィーは、視力障害や視野が狭まったり、暗いところで見えにくいなどの症状があります。ほぼすべての患者が最終的に失明するとされ、これまで治療法がありませんでした。
 ルクスターナは、網膜で光を感じる働きにかかわる「RPE65遺伝子」に変異がある患者が対象となります。正常なRPE65遺伝子を患者に導入し、視覚機能の回復を図る遺伝子補充療法です。片目1回ずつの注射で治療が完了します。海外の臨床試験では、投与1年後の患者の光の感度が約100倍改善したといいます。
 ピーク時の2028年の売上高は患者5人で5億円と予測しています。ノバルティスファーマは、全身の筋力が低下する難病「脊髄性筋萎縮症」の遺伝子治療薬「ゾルゲンスマ」も販売しており、薬価は1億6707万円と国内で最高額。ルクスターナはこれに次いで、2番目に高い医薬品となります。
 ノバルティスファーマのレオ・リー社長は、「対象患者は非常に少数だが、日本では眼科疾患で初めての遺伝子補充療法を提供できてうれしく思う。これまで治療法がなく、失明の不安を抱えながら生活している患者の人生を変えられる可能性がある」とコメントしました。

 2023年9月3日(日)

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