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■緊急避妊薬、処方箋なしの試験的な薬局販売開始へ 11月20日から [健康ダイジェスト]

 性交直後の服用で望まない妊娠を防ぐ「緊急避妊薬(アフターピル)」について、医師の処方箋なしでの試験的な薬局販売を11月20日に開始するよう、日本薬剤師会が準備していることが10日、明らかになりました。各都道府県で要件を満たした調剤薬局2~3店舗ずつ、全国計150店舗程度で販売する方針。
 厚生労働省が日本薬剤師会に事業を委託。関係者によると、検討案では販売価格は7000~9000円を想定。16歳未満は試験販売の対象とせず、医療機関などを紹介します。16歳以上18歳未満は保護者の同伴が必須条件になります。
 緊急避妊薬(一般名・レボノルゲストレル)はホルモン剤を成分とする錠剤の薬で、排卵を遅らせる効果があり、国内では2011年に承認されました。性交後72時間以内に飲むと、8割の確率で避妊できるとされます。副作用は子宮からの出血や頭痛などが報告されていますが、重大なものはないとされています。
 厚労省の専門家の検討会で示された資料によりますと、海外では約90の国や地域で、医師の処方箋がなくても薬局などから購入できるということです。
 また、購入にかかる費用はイギリスやアメリカなど7カ国のデータでは、日本円で約6000円以下ですが、日本では平均で約1万5000円となっています。ジェネリックも発売されているものの、それでも1万円以上する医療機関も多くあります。

 2023年10月10日(火)

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■水俣病訴訟、国と熊本県が控訴 原告勝訴の大阪地裁判決に不服 [健康ダイジェスト]

 水俣病特別措置法に基づく救済策の対象外となった13府県に住む原告128人全員を水俣病と認め、国や熊本県、原因企業チッソに賠償を命じた大阪地方裁判所の判決を不服として、国と熊本県は10日、大阪高等裁判所に控訴しました。いずれも「過去の判決と大きな相違がある」などと理由を説明しました。控訴期限は11日で、チッソは4日付ですでに控訴しています。
 国は、今回の判決を受け入れれば、感覚障害とほかの症状の組み合わせを原則とした1977年判断条件による患者認定の枠組みに影響を与えかねないと判断。新潟、東京、熊本の各地裁で同種の訴訟が係争中であることも考慮したとみられます。
 環境省で記者団の取材に応じた伊藤信太郎環境相は大阪地裁判決について、世界保健機関(WHO)の基準値を下回るメチル水銀の濃度でも水俣病発症を認めているなどと指摘。「これまでの国際的な科学的知見や最高裁判決の内容と大きく異なる」として、高裁の判断を仰ぐ必要があることを控訴理由に挙げた。熊本県の蒲島郁夫知事も、「過去の判決と大きな相違があると判断した。苦渋の決断だ」と説明しました。
 2009年に施行された特措法は約3万8000人を新たな救済対象とし、一時金を支給するなどしました。一方で原則として、水俣病に関しては不知火海(八代海)周辺の熊本、鹿児島両県の9市町の沿岸部などに居住歴があり、チッソがメチル水銀排出を止めた翌年の1969年11月末までに生まれた人などに限定した。
 大阪地裁判決は、特措法の対象の地域や年代から外れた人でも、メチル水銀に汚染された魚介類を多食すれば発症する可能性があると指摘。水銀暴露から長期間が経過した後に発症する遅発性水俣病の存在を認めました。

 2023年10月10日(火)

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■プール熱の感染拡大、過去10年の最多更新 福岡など4府県で警報レベル [健康ダイジェスト]

 子供を中心に感染する咽頭結膜熱、いわゆるプール熱の患者が増えていて、10月1日までの1週間に報告された患者数は、過去10年で最も多くなっています。
 咽頭結膜熱、いわゆるプール熱は、子供を中心にのどの炎症や高熱、結膜炎などの症状が出るアデノウイルスによる急性ウイルス性感染症で、せきやくしゃみなどの飛まつで感染するほか、アデノウイルスが付着したタオルや、プールでの接触などを介しても感染します。保育園、幼稚園、小学校などでの集団感染も少なくありません。
 国立感染症研究所によりますと、9月25日から10月1日までの1週間に全国約3000の小児科の定点医療機関から報告された患者の数は、前の週から1500人余り増えて5698人でした。1医療機関当たりでは1・81人で、秋田を除く全都道府県で前週を上回っていて、過去10年で最も多くなっています。
 都道府県別では、福岡県が5・73人、沖縄県が4・48人、大阪府が4・24人、奈良県が3・88人で、国の警報レベルの目安となる「3」人を超えています。
 子供の感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州(きよす)院長は、「都市部から、これまで流行がなかった地域にも広がり切って、そろそろピークを打つだろうと思う。今年は、さまざまなウイルスや細菌がこれまでの患者数の少なさを取り戻すような形で流行し続けていて、この冬くらいまでは影響があると思われる。体調の悪い時は学校や保育園を休んだり、手洗いやマスクをして必要な場面での感染対策をとってほしい」と話しています。

 2023年10月10日(火)

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■沖縄県、インフルエンザで計44学級13学年3校が閉鎖 前週の計37学級10学年より拡大 [健康ダイジェスト]

 沖縄県教育庁保健体育課は10日、インフルエンザや新型コロナウイルスの感染拡大で10月1日から7日の1週間に学級・学年・学校閉鎖を決めた公立小中高、特別支援学校の施設数をまとめました。流行注意報が発表中のインフルエンザでは計44学級13学年3校で影響が出ており、前週の計37学級10学年より広がっています。
 インフルエンザの感染拡大で学級閉鎖したのは小学校21、中学校12、高校10、特別支援学校1の計44学級。学年閉鎖は小学校7、中学校4、高校2の計13学年。学校閉鎖は小学校1、中学校1、高校1。
 新型コロナウイルス感染拡大で学級閉鎖したのは小学校の3学級、高校の1学級の計4学級。
 インフルエンザは9月25日から10月1日の1週間で、県内1定点医療機関当たりの患者数報告が25・93人と、7週連続の全国最多でした。県は4年ぶりとなる夏季のインフルエンザ流行注意報を発表中で、感染拡大防止として手洗いやマスク着用、予防接種などの対策を呼び掛けています。

 2023年10月10日(火)

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