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■武田薬品、アメリカで肺がん治療薬の販売中止 迅速承認後に治験で効果示せず  [健康ダイジェスト]

 武田薬品工業)は3日、2021年にアメリカ食品医薬品局(FDA)から条件付きで販売できる「迅速承認」を受けた肺がん治療薬について、アメリカでの販売を自主的に中止すると発表しました。正式承認の取得に向けて続けていた後期臨床試験(治験)で、効果が示せなかったことが理由。
 対象は経口投与する「エクスキビティ(一般名:モボセルチニブ)」で、アメリカ以外にスイス、韓国、オーストラリア、中国でも条件付きで承認されていましたが、治験のつまずきにより有効性を確認するデータ提出の要件が満たせなくなりました。アメリカ株式市場引け後の時間外取引(アフター・マーケット)で株価は約6%下落しました。
 武田薬品は7月に、目標を達成する見込みがないとして治験中止を発表していました。また、2022年にヨーロッパ連合(EU)での販売承認申請を取り下げました。
 治験は非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に、化学療法との比較で安全性と有効性を評価しましたが、薬の投与によって病気の進行を防ぐ期間の評価項目を達成できませんでした。後期治験の全データを学会か、査読のある学術誌で発表します。
 アメリカ以外にエクスキビティを承認した各国でも販売を中止する方針で、当局と協議を進めています。

 2023年10月4日(水)

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■不登校の小中学生、過去最多の29万9048人 いじめ認知件数も過去最多の68万1948件 [健康ダイジェスト]

 不登校の状態にある小中学生は、昨年度およそ29万9000人となり、10年連続で増加して過去最多となったことがわかりました。いじめの認知件数や暴力行為も過去最多となっており、調査した文部科学省は「コロナ禍での生活環境の変化や、学校生活での制限による交友関係の築きにくさなどが背景にある」とみています。
 文部科学省は全国の小中学校と高校、それに特別支援学校を対象に不登校やいじめ、自殺などの状況を毎年調査していて、昨年度の結果をまとめました。
 それによりますと、小中学校を30日以上欠席した不登校の状態にある子供は、前の年度から5万4000人余り、率にして22%増え、29万9048人となりました。10年連続で増加し、過去最多となっています。
 このうち小学生が10万5112人で、10年前の2012年度の5倍に、中学生が19万3936人で、10年前の2倍に増えています。このほか高校生も増加して6万575人でした。
 また、認知されたいじめの件数は、小学校が55万1944件、中学校が11万1404件、高校が1万5568件、特別支援学校が3032件で、合わせて68万1948件と、前の年度より6万件余り増え、過去最多となりました。
 いじめによる自殺や不登校などの「重大事態」と認定された件数も200件余り増えて923件と過去最も多く、4割近くは「重大事態」として把握するまで学校がいじめと認知しておらず、課題がみられました。
 調査では、小中学校と高校の暴力行為の発生件数が9万5426件と過去最多となったほか、自殺した児童や生徒は小学生が19人、中学生が123人、高校生が269人で合わせて411人となり、過去2番目に多くなりました。
 こうした状況について文部科学省は、「児童生徒の自殺が後を絶たないことは、極めて憂慮すべき状況だ。不登校などの増加はコロナ禍の長期化で生活環境が変化したことや、学校生活でのさまざまな制限で交友関係が築きにくくなったことなどが背景にある」と分析しています。

 2023年10月4日(水)

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■長野県民の9割以上が塩分取り過ぎ 調味料から取る量が多く漬物などを多く食べる食文化が影響か [健康ダイジェスト]

 長野県民の9割以上が食塩を取り過ぎていることが、県の県民健康・栄養調査(速報値)でわかりました。塩分の取り過ぎは脳血管疾患の要因とされており、調味料から取る量が多いことや、漬物、魚の加工品を多く食べる食文化が影響している可能性があるとみて、県は減塩を呼び掛けます。
 調査はおおむね3年に1度行っており、今回は昨年10~12月、県内42地区の599世帯約1250人が回答しました。
 それによると、20歳以上の1日当たりの食塩摂取量の平均は男性11・5グラム、女性9・6グラム。国の定める目標量は男性7・5グラム未満、女性6・5グラム未満で、目標量を上回る男性は93・5%(前回比0・3ポイント増)、女性は90・0%(前回比2・0ポイント減)でした。県は男女ともに8グラム以下を目標に減塩を呼び掛けているものの、摂取量は横ばいでした。
 また、野菜の摂取量の平均は近年横ばいで、男性が333グラム、女性が298グラムでした。全国的にみると、県民の野菜摂取量は多いとみられるものの、男女ともに国の目標量の350グラムより少なくなりました。
 肥満とされるBMI(体格指数)25以上の20歳以上の男性は27・1%、「やせ」とされるBMI18・5未満の20歳以上の女性は14・0%で、ともに横ばい。一方、65歳以上の低栄養傾向の女性は、前回よりも9・6ポイント多い36%と急増していました。
 長野県は2020年時点で平均寿命が男性が全国2位の82・68歳、女性が全国4位の88・23歳ですが、2010年時点の健康寿命の男性72・55歳、女性74・99歳との差は大きくなっています。また、脳血管疾患の死亡率は全国上位であり、脳卒中は要介護の主な原因となっています。

 2023年10月4日(水)

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