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■脳死判定、累計1000例に達す 臓器移植法施行から26年、提供数底上げ急務 [健康ダイジェスト]

 日本臓器移植ネットワークは28日、中国・四国地方の病院に脳出血で入院していた60歳代の男性が、26日午後7時22分に臓器移植法に基づく脳死と判定されたと発表しました。脳死判定は1997年の臓器移植法施行後26年で1000例目。厚生労働省などによると、1000例の中には脳死判定後に臓器提供に至らなかったケースがあります。
 脳死下の臓器提供は増加傾向にあるものの、実際に移植を受けられたのは希望者の3%に満たず、臓器提供者(ドナー)不足が依然として課題となっています。
 脳死となった人からの臓器提供が初めて実施されたのは1999年。当時は「意思表示カード」などで生前に意思を書面で示しておく必要があったため、ドナーは年間3~13人にとどまっていました。
 2010年に改正法が施行され、家族の承諾による臓器提供と15歳未満からの臓器提供が可能になり、同年はドナーが32人に増えました。その後も増加傾向が続き、2019年には過去最多の97人に上りました。累計は2017年に500例に達した後、6年で倍増しました。 
 今年は27日時点で脳死提供数が100件と過去最多。脳死下の提供が増える一方で心停止後の提供は減っています。脳死提供臓器の移植を受けたのは25日時点で4347人。
 日本臓器移植ネットワークによると、これまでに移植された臓器は腎臓が最も多く、肝臓、肺、心臓の順でした。心停止後に提供できる臓器は腎臓、膵臓(すいぞう)、眼球に限られるものの、脳死後は心臓や肺、肝臓なども可能となります。心臓、肺、肝臓の移植件数は、昨年までの累計が700件を超えています。
 ドナーの年齢別(昨年末時点)で最も多かったのは、50歳代の194人で、40歳代181人、60歳代124人と続きました。18歳未満は65人で、うち6歳未満は25人でした。
 一方、待機患者約1万6000人のうち、昨年移植を受けたのは約3%の455人。臓器提供の約8割は本人の意思表示がなく、家族の承諾に基づいており、理解が進んでいないことも背景にあるとされます。
 日本臓器移植ネットワークは、「臓器移植は善意のドナーの存在があって初めて成り立つ医療。臓器提供の意思表示について家族などと話し合ってほしい」としています。

 2023年10月28日(土)

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■5〜9月、熱中症で救急搬送9万1467人 過去2番目の多さ [健康ダイジェスト]

 総務省消防庁は27日、今年5~9月に熱中症で救急搬送されたのは全国で9万1467人だったとの確定値を発表しました。2018年の9万5137人に続いて、過去2番目の多さでした。
 今年は5月中旬から各地で真夏日を記録し、気象庁によると7~9月の平均気温は3カ月連続で過去最高を更新。搬送者数も高止まりし、月別では5~7月と9月が過去2番目、8月も過去3番目に多くなりました。
 搬送後最初に行われた診断で死亡が確認されたのは107人で、3週間以上の入院を必要とする重症が1889人、短期入院の必要な中等症が2万7545人、軽症が6万1456人でした。
 年齢別では、65歳以上の高齢者が5万173人と半数あまりを占め、次いで、18歳以上65歳未満が3万910人、7歳以上18歳未満が9583人、7歳未満が801人となっています。
 場所別では、住居が3万6541人と最も多く、全体の4割近くを占め、次いで道路が1万5186人、屋外の駐車場や競技場などが1万1742人でした。
 この夏は青森県で初めて38度を上回ったほか、札幌市では過去最高の36・3度を観測するなど北日本でも暑さが際立ち、これに伴って搬送者も1万2032人と昨年(5512人)の2倍以上に上りました。
 総務省消防庁は、「全国的に暑い日が続いたので熱中症の搬送者数も多い日が続いた。来年に向けて厳しい暑さに慣れていない北日本での熱中症対策の普及や啓発をこれまで以上に進めていく」と話しています。

 2023年10月28日(土)

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